2023/06/23(金) 11:45 0 19
久留米競輪「開設74周年記念・第29回中野カップレース(GIII)」は24日、初日を迎える。今節の見所は以下の通り。(町田洋一)
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高松宮記念杯が終わり、中4日の開催になるが脇本雄太、新田祐大、新山響平のS班3人は元気に出場。
あの決勝戦の突っ張り先行は賛否両論あるが、脇本雄太が中心だ。勝ち上がりの段階では、遅めの仕掛けだったが、決勝は新山響平の押さえが中途半端とみるや、果敢と赤板からダッシュ。後ろが地元の古性優作、3番手も稲川翔ということもあり、あれが本来の人情味のあるワッキーで近畿の競輪。もちろん、引いてカマシ、捲りだと思ったファンは「何でや…」となるが、これも“競輪”だと思い、理解するしかない。この大会が終わると、大の仲良しの中川誠一郎たちと、熊本で合宿が予定されている。
番手は高松宮記念杯で3勝した東口善朋。完全に伸びが戻っており、基本的に離れはないだろう。高松宮記念杯の準決はワッキーの3番手。9番手から松浦悠士との3着同着まで伸びており、あれは、もったいなかった。
北日本ラインは充実。必ずしも新山響平と新田祐大の連係はうまくいっているとは言えないが、3番手も仕事人の成田和也。
新山響平がワッキーにリベンジの走りをやれば、ニュースタイルを築いた新田祐大からも。高松宮記念杯の失格は不運で、脚は仕上がっていた。
勝ち上がりの段階で酒井雄多と成田和也の師弟コンビの連係も必見だ。その酒井雄多も直前の平塚で優勝している。
地元は北津留翼の2連覇に期待が集まる。高松宮記念杯は落車欠場だったが、骨には異常がなかった。顔を数針縫ったが、そこまでの重傷ではなかった様子。翼スマイルで、駅まで歩いて帰って行った。「翼さんの為なら!」と考える若手は多く、松岡辰泰、伊藤颯馬、伊藤旭は早駆けを示唆。ニューヒーローの誕生になりそうな、地元のホープ・後藤大輝のS級デビューは楽しみだ。他に単騎のゲンさん(野田源一)、うるさ型の田中誠、話の面白さに定評のある坂本健太郎も好走しそう。
関東は追加で坂井洋が参戦。吉田拓矢、長島大介、横山尚則で栃茨ラインを結成。元S班の宿口陽一も準決までは間違いなく勝ち上がる。
南関は2班だが北井佑季。まだ組み立ての甘さはあるが、捲りも覚えてきた。番手は同県の小原太樹。岩本俊介と鈴木裕の千葉勢もワンチャンスを秘める。
中四国は取鳥雄吾に小倉竜二。取鳥雄吾は安定性に欠くが、あの先行力は魅力。番手がオグさんなら、先行選手は力が倍増。穴なら隅田洋介が面白く、物怖じしない。
最終日にチャレンジのレインボーカップのファイナルが行われるが、来期もチャレンジで勝負駆けの選手は不在。現時点で並びも分からず、傑出者も見当たらない。新人にとって9車は初めてのレースだし、その辺りも予想の参考にしたい。