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【未来の競輪スター候補】三谷尚子 35歳のママが決断した“自立”への道

2021/05/31(月) 12:00 0 3

憧れや夢ではなく「自立のため」を何度も口にした三谷尚子(みたに・しょうこ)候補生(提供:公財JKA)

『netkeirin』では、5月11日競輪選手養成所に入所した121期・122期の注目候補生を特集します。今回は三谷尚子(35歳・愛媛=122期)候補生の紹介です。(取材・netkeirin編集部)

 小学生の頃から自転車競技に参加し、好成績を残すも自転車から離れてしまった三谷候補生。その後ママ友からの影響やTV番組の出演を機に、本格的に自転車の世界の扉を開けた。多彩な経歴の持ち主の彼女が決めた新しい人生の覚悟に迫る。

ーーさまざまなの経歴を積んでいますが、競輪選手を目指したきっかけを教えてください。

 競輪選手を目指した一番の理由は、シングルマザーが自立するための手段でした。 趣味という枠の中でやっていると、“趣味(アマチュア)=遊び”と捉えられることが多く、周囲の人に「子どもがいるのに、お金や時間を犠牲にしているのではないのか」と心配される声が多かったです。そんな中で、どうやったら自分の好きな自転車に乗り続けられるのだろうか…と考えたときに“ガールズケイリン”という職業を知り「これだ! 」と思い、目指すことを決めました。

ーーシングルマザーと自転車競技との両立は大変でしたか。

 経済的な面では、非常に厳しかったです。練習時間を確保するために仕事のシフトも減らしていたので、心配されることが多く…。とても続けにくい状況にありました。でも、「プロになっちゃえばもう文句は言わないでしょ! 」という反骨精神みたいな気持ちでしたね(笑)。

ーー35歳で候補生になれた秘策はありますか。

 私は30歳から自転車競技を始めて、もうすぐ36歳になります。この年齢から始めるためには勢いだけではなく、一つ一つ丁寧にコツコツやり続けるということがとても大事な能力だったと思います。もともと生真面目な性格なので、その性格が功を奏したのかなと思います。

ーー競輪選手になって叶えたい夢はありますか。

 現在、中学3年生になる娘がおり、同じく自転車競技をやっています。いつか親子でガールズケイリン選手になって、一緒に走れたらいいなと思っています。

 休みの日には娘と一緒にバンクを走ったりすることもあるので、叶ったら本当に嬉しいですね。

ーー今後の目標を教えてください。

 私は「この選手に憧れて競輪選手になった」というわけではなく、自立するための手段として競輪選手という職業の道を選びました。ですから、まだ競輪の中のことをはわかっていません。これから練習していく中で、「こんなことやってみたい」とか「あっ! こんな戦術があるんだ」ということを覚えていきたいと思います。賞金女王までいけたらいいですね。

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