2023/05/25(木) 10:00 0 2
千葉の「TIPSTAR DOME CHIBA」で24日から「PIST6 Championship」の「ファーストクォーター」ラウンド8が開催されている。2日目6Rの準決勝Cに出走予定で地元の山本健也に話を聞いた。
山本はコメントで『現場で…』『現場判断で…』という言葉をよく使っている。記者達の中で現場とは…という疑問もあったので、思い切って山本本人に直撃してみた。
ーー山本選手はよく『現場』という単語を使われると思うのですが、ずっと気になっていまして…。
あー(笑)、そうですね。実は選手間ではよく『現場』って使われているんですよ。レースで思わぬ動きがあったときに現場でしか分からない事ってね。先輩達がよく言ってたからすり込まれていったのかもしれないですね(笑)。
ーーなるほど、そういう経緯があったんですね。
あとは、後輩とかに『二重人格』っていじられたりするんですが(笑)、レースとそれ以外の時の自分が全然違うらしくて。普段は頭をひっぱたかれても怒らないけど、レースの時になったらイラッとくるとか…。
ーーレースになると自然とスイッチが入るんですね。
自分はレース前のルーティーンとかがないので。発走するところまで歩いて、ピストルが鳴ったら自然と入るというか。初めの頃は意識していたかもですが、20年くらい選手をやっていますからね。いちいちピリピリしてたら持たないですよ(苦笑)。
競輪はメンタルが大事。20年くらい経ったから分かるけど、やわな気持ちじゃ選手は続かないですよ。みんな心臓に毛が生えているんじゃないですかね。だから、30年とかやっている人とかは本当にすげーなって。尊敬しますよ。
疑問だった『現場』のコメントから話が思わず広がってしまったが、選手として走る上での大事なモノが詰まっているように感じた。話でも出たが、山本は検車場で話していてもいつも笑顔。険しい表情はほぼ見ないが、レースでの走りは確かに別人と思うくらい気迫がある。
そんな一面を頭に入れながらレースを見ると、選手の新しい一面が垣間見えるかもしれない。(アオケイ・宮本記者)