前受けからの突っ張り先行で逃げ切りを図った町田太我に、高橋晋也がまくりで襲い掛かる。町田の激しい抵抗に遭ってなかなか前で出られなかった高橋だが、ゴール寸前で逆転に成功。レース後は珍しく何度もガッツポーズを繰り出した。

「今日は絶対に負けられなかったので」

　実はレース前に嬉しい報せが入っていたという。
「第二子が産まれたと今朝、連絡が入ったんです。もう今日は負けられないなって。(町田が)踏み返しやがったのでキツかったし、脚も三角に回っていたけど、最後はもう意地だけでした(笑)」

　今回はシリーズを通して軽快な動きが目を引いた。「かなり良くなってきましたね」と自覚もある。

「山崎さん、師匠と相談して、2場所前のいわき平の前からセッティングを完全に戻したんです。走るたびに良くなってきました。今回は(悪かったのは)一走目だけでしたね。勝ち上がりを意識しちゃって小さいレースになってしまった。そのあとは力を出し切れるレースができたので」

　一生忘れることのない記念すべき1着を、今後の飛躍につなげたいところだ。(netkeirin特派員)