A級降級後は安定感抜群。走ればほとんど確定板と車券にも貢献しているし、立派な数字だ。しかし、直前の伊東で今期初の失格。どうしても失格のイメージが強く、それがS級定着できない一つの理由でもある。

「今年の一発目は全然ダメだったけど、最近は安定している。セッティングが出てまとまってきましたね。取手の決勝では先行もできたし調子は上がっていると思います」

　そんな矢先、直前の伊東失格はもったいなかった。レースを見れば分かるが、前で頑張った尾崎悠生を守りまくって番手として仕事をした結果の失格だった。

「付くからにはラインで決めようって気持ちで走っている。強い選手は何もしなくても勝手に残る。でも、点数がなかったりそうじゃない選手と組んだ時もラインで決めたい。何もしないで自分だけ良い着を獲って点数を上げるっていうのが自分は嫌なので」

　もちろん失格はダメなことだし何一つ良いことはない。そういう意味では小林の走りは賛否両論あるが、単純にスタイルは格好いい。男として熱い考えを持っているし、何よりブレがない。ダービーが盛り上がっているが、A級でも熱い選手はたくさんいる。(アオケイ・石濱記者)