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【宇都宮競輪・ルーキーシリーズ】学問の世界から競輪界へ 文化系女子がガールズケイリンを選ぶまで

2023/05/01(月) 23:10 0 10

4月30日から6月にかけて全4戦行われる「競輪ルーキーシリーズ2023」。第1戦の宇都宮シリーズは2日、最終日を迎える。11Rガールズ決勝に出場する戸邉香奈実に話を聞いた。(取材・netkeirin編集部)
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2・6着で決勝に乗った戸邉香奈実(とべ・かなみ)

 今年デビューするガールズケイリン選手23人の中でも異色の経歴を持つのが戸邉香奈実(29歳・茨城)だ。

 父は元競輪選手の戸邉英雄さん、祖父も競輪選手、従兄に山口翼(33歳・茨城=98期)という競輪に縁のある一家に育ちながら、自身は学問の世界に身を置いてきた。

「高校卒業後にロシア語学を学ぶため京都産業大へ。そこで言語学の面白さに目覚め、奨学金でロシア国立研究大学経済高等学院の大学院に入学し、研究を続けていました」

 競輪とはかけ離れたキャリア。選手への道はコロナがきっかけだった。

「日本語教員の資格を持っていたので、日本語講師の仕事をしていましたが、コロナで日本に働きに来る外国人がいなくなってしまい、仕事が下火に…そこで、何か面白いことをしたいと考えたんです。頭に浮かんできたのが、ガールズケイリンでした」

 本人いわく「ほとんど記念受験のようなノリ」で受けた試験だったが適性で合格。ちなみに学生時代は運動経験無し。運動はやればできたが、「部活の練習は苦しそう」という理由から高校では茶道と箏曲(そうきょく)を楽しむバリバリの文化系女子だった。

 そんなユニークな背景を持つ戸邉だが、養成所では第2回と第3回の記録会でA評価を獲得し、周囲を驚かせた。

「タイムはそこそこ出るようになってきましたが、自転車経験がない分、レースの走り方がわからなくて苦労しました。感触が良くなってきたのが卒業記念レース(苦笑)。しっくりくるペダルの踏み方がわかって苦手な周回が楽になったんです」

 デビュー戦は2着と上々のスタートを切ったが、2日目は6着に終わった。「初日に内を走りすぎたので意識して走ったら、2日目は逆に外を走りすぎて無駄足を使ってしまいました。決勝は修正していきます!」

 競走を覚えればまだまだ伸びる大器かもしれない。

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