2023/04/20(木) 17:00 0 8
東京スポーツの前田睦生記者がレースの中から”思わず唸った”選手をピックアップする「今週の競輪好プレー」。今週の好プレーは13日に行われた「北条早雲杯争奪戦(GIII)」の初日、和田圭が見せた“やる時はやる”好プレーです。前田記者直筆解説と一緒にぜひご覧ください。
小田原競輪場の開設74周年記念「北条早雲杯争奪戦(GIII)」の初日(13日)の一次予選1Rは、まさかの和田圭(37歳・宮城=92期)が1番車という事態だった。
「ウソでしょ」。
前検日に欠場者が出て、最初は1Rではないところが1Rになった経緯はあったものの、和田にかかる期待は大きかった。
若手の期待枠とされる位置で、控え目な発言の多い和田だが、内心は「やってやるよ」だったようだ。何よりも前を任せた飯野祐太(38歳・福島=90期)が、和田の心に火を点けた。北日本ラインでの戦いに、燃えた。
飯野が残り2周で先頭に立ち、敢然と逃げる。「飯野さんがあれだけ頑張ってくれていたんで」。やるべきことは後続の追撃をシャットアウトすること。何度となく迫るアタックを激しく、またしつこく止めに行った。
きっちり残して3番手の鹿内翔(37歳・青森=95期)とワンツースリー決着に、朝一番から場内は盛り上がった。
鹿内の内締めも見事。和田は常に“与えられた位置で”を全うするタイプで、基本的に主役級の番組になることは少ない。だが、やる時はやる、を見せ付けた好プレーだった。
レース格的に一次予選は勝って当然のクラスなので★は1つだが、和田が見せた笑顔は、あまりにもかわいらしかった。
すごいで賞=★☆☆☆☆(星1つ)