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【全日本選抜競輪】新生・高知競輪場をいち早く紹介! 地元選手にも愛される絶品バッテラ寿司や名物アイスクリンに舌鼓

2023/02/13(月) 12:00 0 20

2月23〜26日に今年最初のGIレース「読売新聞社杯全日本選抜競輪」が開催される。その舞台となるのが、今回16年ぶりのGI開催となる高知競輪場。昨夏から全面改修を行い、バンクも場内も生まれ変わった。そんな“新生”高知競輪場にいち早く足を運び、本場での楽しみ方をチェックしてきた。(取材・構成=netkeirin編集部)

半年の改修を終え、鮮やかな新バンクがお目見え

 高知駅からシャトルバスで約15分、市内の繁華街からも近い高知競輪場「りょうまスタジアム」。
 数少ない500バンクとして知られ、長い周長に対して直線は短い特徴的な形から『お皿のような形』と例えられることも多い。

 昨年7月からレースを休止し、今年1月に走路改修が完了。4層からなるバンクの3層を削って作り直す大掛かりな工事が行われ、2月に開催が再開したばかりだ。新しい走路は明るいブルーでとても美しい。

 バンクの内側に陸上競技場があるのは珍しく、陸上部の学生がトラックで練習し、外側のバンクで競輪選手が練習しているという光景も見られるそう。学生時代から競輪場が身近にあると、競輪選手を目指す若者も増えそうだ。

 入場料は無料で、3階からスタンドに出られる。ホーム側半分ほどが無料席となっており、周長が長いため座席数も十分だ。スタンド席以外はすべて室内なので、基本的に暖かく過ごせるのも嬉しい。

 最前列はバンクの目の前で、レース前後の選手の表情もバッチリ見える近さ。レースの迫力を楽しみたい方や選手の写真を撮りたい方には、スタンド前方の席がおすすめだ。(※撮影には事前申請が必要、当日入場後に受付)

 Fブロック(1コーナー側)の最上段はバンク全体が見わたせる特等席で、高知城もよく見える。よく晴れた日は、最終レース前後には美しい夕焼けが見られるかも!?

特観席はゆったり! 1席1台テレビ付き

 比較的暖かい気候の高知だが、全日本選抜開催時は外での観戦はまだ寒いだろう。より快適に観戦したい方は特別観覧席(本場開催時入場料1,000円、場外発売時500円)をおすすめする。

『お皿バンク』に沿うようにカーブになった建物にたくさんの座席が並ぶ。開放感あふれる大きな窓からレースを一望でき、座席間がゆったりしているのも嬉しいポイントだ。

 1席に1台TVモニターがついており、自分でチャンネルを変えて好きな場のレースやオッズ画面を見られるようになっている。もちろん本場開催以外のレースも見られるので、競輪漬けの1日を過ごせそう!

 特観席の販売はGI開催中は通常より早めの9時30分からスタート予定とのことだ。

レジェンド選手たちのレアグッズが展示

 1階の展示コーナーには、言わずと知れたレジェンド中野浩一さんや吉井秀仁さん、神山雄一郎選手ら錚々たる面々から寄贈された自転車やサインなどが並ぶ。

 高知でのGIは2007年の「オールスター競輪」以来16年ぶり。「全日本選抜競輪」は20年ぶりで、同大会の優勝者は佐藤慎太郎選手だった。

 佐藤慎太郎選手は2011年の高知記念も制しており、こちらには当時寄贈された力強いサイン色紙が飾られていた。今回の全日本選抜でも活躍を期待したい。

 また、地元の人気ガールズレーサー・山原さくら選手の300勝を記念したタオル、サイン入りTシャツの展示も。昨年末のガールズグランプリで2着だった山原さくら選手は新生・高知競輪のこけら落としとなったミッドナイト競輪にも出場し、地元高知を盛り上げている。

生まれ変わった場内ファンゾーン

 今回の改修でファンゾーンも生まれ変わった。
 1階の中央ステージには大型スクリーンを設置。全日本選抜が開催される4日間では、お笑いライブや恐竜ステージなど家族で楽しめるイベントが行われる。

 また26日(最終日)には高知ならではの「よさこい演舞」が、24日には名輪界トークショー、25日には三宅伸さんのトークショーも予定されているのでお楽しみに!

 ちなみにステージの両脇にあるTVルームも改装され、モニターを増設。最大4場の開催が放映されている。こちらは無料エリアなので、外でのレース観戦の合間に暖をとるのにもぴったりだ。

ピカピカのフードコートで絶品メニューを

 2階に新しくできたのがフードコート。木目調でカフェを思わせる落ち着いた空間だ。取材時はまだ工事中で、全日本選抜までには完成してさらに広くなる予定だそう。

 ここでは場内の売店や隣接する「箭野食堂」で買ったグルメをいただくことができる。

 温かく迎えてくれた「箭野食堂」のおかみさんは、お祖母さんの代から続く3代目。おすすめを聞いてみると「うちはバッテラとラーメン」とのことで、場外発売の日は練習に来た選手が買いに来ることもあるのだそう! 早速、いただいてみることに。

「バッテラ寿司」は関西で親しまれる酢締めの鯖のお寿司。一般的には昆布が挟まれているが、こちらでは昆布ではなくわさび入りなのが特徴だ。
 運ばれてくると、表面の輝きがすでに美しい…! 脂の乗った鯖に、わさびがアクセントになり絶品だ。ちなみにこちらでいただけるお酒は高知の銘酒・土佐鶴。ぜひバッテラ寿司と一緒にいただきたい。

「毎日食べにくる人もいます」というラーメンは、あっさりとした醤油味。どこか懐かしい味わいで、チャーシューもとろける旨さだ。高知競輪の開設以来続くこの食堂で、変わらぬ味を守り続けている。

箭野食堂のバッテラ寿司(左:1個150円)、ラーメン(600円)

 客層は9割方が常連で“黙って座ったら欲しいものを出せる”ほど。
「長く通ってくれる常連さんあってのこのお店なんです」と話すおかみさんは、20年前のGIを「あの頃はまだお店もいっぱいあったけど、それはそれは忙しかった」と笑顔で振り返る。

 今も営業している食堂はこちらだけとなったが、全日本選抜に足を運ぶ方にはぜひ地元のファンと選手に長く愛され続けている味を楽しんでほしい。

高知名物「アイスクリン」もぜひ

 場内2階の売店では、高知の代表的スイーツ「アイスクリン」が販売されている。
 高知競輪場高知競馬場で70年以上(!)アイスクリンのお店をやってきたという売店のおかあさんは「暖房効いてるから冬も売れますよ」と話す。

 売店には肉まんや冷しあめもあり「アイスクリン一本で始まったお店なんだけど、今はいろいろ売ってます。一番高くても200円、良心的でしょう(笑)」とニコニコ。「お客さんと話すことで私も元気もらっているの。競輪場は憩いの場になってます」と明るく話し、てきぱきとアイスクリンをコーンに盛る姿は元気そのものだ。

 やさしい甘さのアイスクリンは、競輪予想で疲れたアタマに染みわたるはず。レトロなのぼりも可愛らしく、高知競輪場の癒しスポットだ。

売店のアイスクリン(左:200円)と箭野食堂でいただける日本酒「土佐鶴(450円)」

高知ならではの予想ポイントを現地で聞いた!

 初心者ガイダンスコーナーでは元選手など競輪に詳しいスタッフから競輪予想を教えてもらえる。
「マークシートの塗り方がわからない」「この賭け式って?」と初歩的な質問も歓迎で、難しい展開予想もわかりやすくレクチャーしてもらえるので初めての方も安心だ。

 この日は競輪好きが高じてガイダンスを始めたというスタッフさんが担当されていた。高知競輪ならではの予想ポイントを聞いてみると…?
「2コーナー(での位置取りを考える)です。2コーナーでスパートかけてなかったら出られない、そこから捲れないんです。捲るなら4コーナーまで我慢して捲るしかないんです。何年か前(2017年11月17日)に児玉碧衣選手が飛んだのもそのパターンでした。高知競輪場は直線が短く、丸に近いバンク。2コーナーまでに出切るか出切れないかで予想を組み立てていきます。ですから、基本的には先行ラインが有利ですね」

 ぜひ全日本選抜は、このポイントを押さえて予想してみたい。

ギャンブル熱高い高知 “人の温かさ”が魅力

 実は高知競輪場は、四国4場のなかで最も入場者数が多い。“ギャンブル熱”が高い県民性と、長く競輪を愛する人たちのコミュニケーションの場となっていることが要因だそうだ。
 その一方で、ある意味競輪場の名物でもある“野次”はあまり聞こえてこないのだそう。今回の取材で強く感じたが、出会う人の温かさも高知の魅力だ。

 16年ぶりとなるGI開催。広報担当の方も「今まで味わったことのない賑わいを期待しています」と熱が入る。
 4日間通じて『別府温泉の足湯』や『グルメ・物産展』が開催され、名産品の「土佐あかうし」やカツオ飯、いも天など高知名物が味わえるとのことだ。

 前回のGIからは“すべてが生まれ変わった”高知競輪場で、生のレースと地元の味、高知の旅を存分に楽しんでほしい。

※イベント予定は変更となる可能性があります。
 感染症拡大防止のため、場内のルールに従ってください。

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