2人は競輪学校の同期で、高校自転車部からの腐れ縁。いつも一緒に行動をしており、この日も一緒に指定練習に行き、初めから終わりまで雑談に興じるなど仲がいい。

　松本は「(競走得点で上位)8番手でした…」と初日特選漏れし、FIでは昨年７月の防府以来となる予選スタートとなった。「変な緊張感がありますね。でも気合が入ります」と気を引き締めた。

　競走得点の話で言うと、S級1班の松本よりもS級2班の伊藤が点数を多く持つなど今は両者の“ねじれ現象”が起きている。

「旭は失格ばかりだから1班は遠いでしょう」と松本は茶化すが、伊藤は「いやいや、周りから『失格何回？』ってよく聞かれるけど、去年の後期は1回もしていない。1班の点数も取れました」と猛否定した。

　以前の位置取りを含めた荒々しいイメージがこびりついているせいか、いらぬ疑いをかけられていた。

「南修二さんや稲川翔さんみたいなシビアで的確な走りは自分にはとてもできないです。将来は“レースを諦めない中川誠一郎さんバージョンの選手”を目指します。ずっとへばりつくみたいな(笑)」と伊藤は謎の方向性を示した。(netkeirin特派員)