2022/09/12(月) 14:30 0 17
名古屋競輪「共同通信社杯(GII)」は16日に初日を迎える。今節の見所は以下の通り。(町田洋一)
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今年のG戦線も残すは今回の共同通信社杯(GII)、来月の親王牌(GI)と11月の小倉競輪祭(GI)のみ。親王牌には脇本雄太と深谷知広の名前は入っていない。
現時点でグランプリ出場が決まっているのは、タイトルを取っている脇本雄太と古性優作のみ。賞金3位の松浦悠士は1億2300万円稼いでおり、完全当確。佐藤慎太郎が9300万円で続き、これも安泰。そして5位の平原康多が7000万円、6位の守澤太志が6700万円で、この後は、熾烈な賞金争いになっている。今回の優勝賞金は2400万円、準優勝が1100万円、3着が710万円。9着でも200万円と高額な大会なのは間違いない。
もちろん優勝候補の筆頭は脇本雄太。二次予選までが自動番組で、時として、不運な組み合わせもあるが、これも克服するだろう。負ける時は番手のレースかもしれないが、西武園オールスター競輪の決勝では、松浦悠士に分断されながらも、最終的に自分で捲っている。無双状態が続いており、近畿で古性優作とのマッチレースになる。
中国ゴールデンコンビも侮れない。松浦悠士は、最も安定しており、直前の岐阜記念と富山記念を連覇。オールスター競輪も準優勝と車券で裏切らない男だ。それがファンに対する言動にも表れている。青森記念の動きが良かった清水裕友も新車がマッチして、自信を取り戻した雰囲気。お得意のネガティブでなく、超ポジティブな気持ちで今大会に挑む。ここに太田竜馬や犬伏湧也、町田太我が加わり、2段駆けの布陣ならワッキーが苦しむ展開も予想される。
話題のルーキー、中野慎詞は連勝記録が30連勝で止まってしまった。やはり、SS3人の包囲網に破れ、これも勉強になったはず。あの青森記念は、みんなが中野慎詞を潰しに来たし、今回は他にも目が向けられるので、あそこまで厳しいレースにはならないだろう。新田祐大や佐藤慎太郎、守澤太志との連係が注目される。
関東は平原康多が当然中心。この流れは、あと数年続き、眞杉匠、菊池岳仁と先行選手も育ってきた。ちょっとアグレッシブさの足りない吉田拓矢だが、青森記念で優勝。今開催、気分良く走れるし、賞金を上積みしたい。
南関は深谷知広と郡司浩平のタッグ。深谷知広は良い頃の状態に戻っており長い距離が踏める。シビアに踏めれば郡司浩平も、他のラインと互角以上に戦える。この3番手はヨコの動きが上手くなっている和田真久留。
中部は前年覇者の山口拳矢に浅井康太がマークする。中々、大舞台で2人の連係が決まっていないが、中部地区の大会だし、お互い、期するものがあるだろう。山口拳矢はレース内容に拘るより、一撃必殺の方が持ち味が出る。
九州は荒井崇博が司令塔になり、北津留翼、山田庸平、中川誠一郎といるが、若手機動型の出来次第。荒井崇博にしてみれば、何が何でもグランプリのキップを掴みたいはずだ。
最終日にはガールズケイリンの10周年を記念して、ティアラカップが行われる。歴代のグランプリ女王(児玉碧衣、石井寛子、梶田舞、小林莉子、中村由香里)に奥井迪と荒牧聖未が加わった。このメンバーでは児玉碧衣の脚力が抜けており、全新聞社が本命だろう。もつれた時は石井寛子と言うのが大方の見方だ。