優勝経験もあるし悪い成績ではないが、本人的には全く納得していないようで、「とにかく脚がないです」と何度も口にしていた。

「中学からずっと自転車をやっているので、追走技術や流れに乗る力はあると思うんですが、肝心な脚力がぜんぜん足りない。1着を取っているレースも展開に恵まれたものばかりだし、競走に行く度に先輩方はみんな強いな〜と感心しています(苦笑)」。

　初日のレースは1R1番車の期待枠(普通開催で期待枠というのも変だが…)。地元1着スタートに期待が集まるが、メンバーの中に増茂るるこの名前を見つけると、過去の意外な思い出を語ってくれた。

「増茂さんにはデビューするずっと前、私が中学生だった頃に一度会っているんです。ガールズケイリンがこれから始まるってときに、お台場でサイクルフェスティバルというイベントがあったんですけど、そこに競輪学校(現在は養成所)在籍中の増茂さんが来ていて、一緒に写真を撮らせてもらいました。あれから10年以上経って、こうやって増茂さんと同じ世界にいるのは、なんだかとっても不思議な感じ。デビューして増茂さんに会うのも今回が初めてなので、あとで話すタイミングがあれば、あの時はありがとうございました！ 選手になりました！ って言うつもりです(笑)」。

　記者の力不足で小泉と増茂のツーショット写真を撮ることはできなかったが、チャンスがあれば開催中のどこかで撮らせてもらう予定。偶然の出会いから約10年、中学生からプロ選手になった小泉が、憧れだった先輩の前で成長した姿を披露する。(アオケイ・長谷川記者)