古性と新山、恩返しの結末は?
腰痛で満身創痍の脇本が「自らの強い要望」で今後はありえると以前から示唆していた古性の番手まわりを選択した。G1初優勝をした2021年いわき平オールスターに、先月の全日本選抜の優勝で早くも12月のグランプリ出場の切符も同時に獲得できたのはもちろん脇本ありき。相手がどう出ようがとにかく引き出す役割りを徹底的に貫くはずで、手負いの脇本でも古性が一周全開で駆けてくれれば番手からまくるだけで優勝をキメるチャンスはじゅうぶんある。ただ、後ろを勝たせる走りをするといっても、踏んだり止めたり、外で止まったり内にもぐったりと、まっすぐ走らないと追走に手こずり脇本がハグれて気づけば古性が好位から仕掛けてありえる二場所連続のG1制覇。
一方でライン貢献の走りが期待される新山の胸中は明確とみて、昨年11月の競輪祭で新田の打鐘前の発進に連れてイッてもらい初タイトルを掴めた恩返しは必ず果たさねばならない!の思いは強いはず。昨年のグランプリで主導権は取ったとはいえ、新田を勝利に導くまでにはいたらず、やはり勝ってもらって成立する根深いラインのカタいカタい絆。幸いにして新山は2次予選あたりから上昇気流に突入していて、シッカリ逃げられれば新田のVロードをお膳立てはできる。早めの番手まくりを新田が放ったらどうなるのか?の話にはなると思うが、もちろん最後は躊躇も遠慮もしないで守澤は踏み込み突っ込みに賭けるが、3日間を見るかぎりいつものキレを感じないのは確かでどこまでコースが開くか伸びるか!になる。
準決勝、吉田有希の先行を4番手からロングまくりを披露した嘉永は脚力があればこその芸当だが、長打を放てば8番手の脇本が迫ってくると思えばなかなか勇気が必要でやはり気持ちの強さを感じる九州のニュースター。「この日を夢見てキツい練習をやってきた」とのコメントを読み取ると後ろのために闘うレースではなく、確実に頂きを狙ってくるか。もちろん、脇本を連れた古性と新田を背負う新山で壮絶な先行デスマッチに発展すればBIG初優出での一発ツモはじゅうぶんあるが、前には百戦錬磨の強者が待ち、簡単には乗り越えられないはずで、最後は脚を使いに使う嘉永に乗って庸平が突き抜けるG1初制覇で勝負する。
当然、嘉永の奮闘があってのVゴールになるが、嘉永が止まっても自力にチェンジでの抜け出しにも期待。昨年はグランプリ出場へ向けて届かなかったが最後までギリギリの闘いを演じ、前走松山記念は目標が不発でも自ら踏み上げシッカリ勝ち獲り、今回の準決勝はレース勘も冴えて位置取りも抜群に新山、郡司に松浦を相手に自力でも勝負できる姿を魅せており時は来た!の流れ。
デキは万全に程遠く1着も無く、何だかんだやり繰りしてここまで勝ち上がった松浦はやはりさすが。でも、勝ちきるまでは難しい状態で3着までとみる。
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