決勝戦の第12レースは、単騎の渡邉を含めての3分戦になるが、ラインの先頭を走る自力3選手が皆好調なので、白熱した見応えのある激戦になる事必至だと思う。

特選シードは櫻井と南だが、1番点数を持っているのが今期S2班の格付けながらここ半年で一気に点数を上げた木村になり、単騎で先手ラインの3番手を追走出来る単騎の渡邉と、番手回りの選手を含めて、展開次第で全ての選手に優勝のチャンスが有る決勝になった。

展開は、1番バック数を持っている櫻井を含めて、木村と南の誰が先行してもおかしく無いが、その中でも先行にこだわりそうなのは準決勝に引き続き師匠の横山に任された木村だと思う。

木村は師匠の横山と、3月の別府記念の準決勝と決勝で連携しているが、決勝では同県の吉田(拓)と横山に前を任されてのレースだったが、新鋭の地元阿部のカマしを突っ張り切れずに叩かれて、今日も対戦する櫻井に捲られている。
木村本人は、2月に特進してS級に戻って来てからF1戦では安定して決勝まで駒を進めているけれど、捲りで優勝した5月の岸和田F1を含めてここまで8度決勝に乗っているのに1度も先行出来ていないので、師匠に任された今回こそ叩き合ってでも先行で主導権だけは譲らないと思う。

その木村に対する櫻井と南の出方だが、バック回数だけ見れば木村に先行勝負で挑むのは櫻井と考えたくなるけれど、近況の櫻井は今でも先行が基本で有る事には変わり無いけれど、展開によっては捲りや追い込みに構える柔軟な動きも出来る様になって来た。

対して南は、デビューから一貫して先行捲りの真っ直ぐな競争しか出来ず位置取りも苦手な選手なので、木村を強引に叩きに行くか、後方で何も出来ずに終わってしまう事になると思う。

単騎で戦う渡邉は、どのラインの3番手も回れるので各ラインのスタートの位置取りにもよるけれど、師弟コンビの木村-横山か、櫻井-佐藤の後ろからの組み立てになる筈だ。

ここは木村が師匠の横山を連れて先行するか、木村と南で叩き合いになると読んで、道中脚を溜めて展開を見極めてからカマし捲る櫻井を軸に、佐藤の2着と、木村の番手を回る横山と、横山の後ろから捲り含めた縦脚で勝負する渡邉の絡みを狙って勝負する。