ラインは2つ。先行力ある岸田剛（6番車）を先頭にした近畿ラインと、S級S班の犬伏湧也（7番車）を中心とした四国ライン。それに単騎の4人が加わる構成。

展開の鍵を握るのは岸田。犬伏を逃しては勝負にならないだけに、ここは挑戦者の立場で思い切った先行策を打ってくるとみる。単騎勢が中団を確保し、犬伏は後方からの仕掛けに回る形が濃厚。

問題は、その犬伏ラインが果たして信頼に足るかどうか。

犬伏は道中で動かなければ、岸田にペースで駆けられて後方からの捲りは届きにくい。かといって、動いて岸田に突っ張られる形になれば、脚を消耗して捲りの勢いが鈍る恐れがある。実際に昨日も岸田の先行を捲れなかったことを踏まえれば、オッズ的な妙味は薄い。

となれば浮上するのは、サラ脚で脚を溜められる単騎勢。

中でも注目は山口拳矢（5番車）。単騎戦を得意とし、特に脚を溜められた時の捲りの破壊力は輪界トップクラス。今回は中団をサラ脚で回れそうで、持ち味を最大限に発揮できる展開になりそうだ。
初日は苦手な先行で4着に粘っており、状態面にも不安はない。近況の着順はやや物足りないが、新車が合わなかった川崎以外は内容自体は悪くなく、調子は明らかに上向いている。それがオッズに反映されていない今こそ狙い目。

ここは拳矢の一撃に賭ける。

相手は、自在に立ち回れる単騎の伊藤旭（9番車）と和田真久留（2番車）、好調の菊池岳仁（4番車）、実力上位の犬伏と、その番手・松本貴治（3番車）まで押さえたい。