2025/10/13(月) 21:27
小倉競輪のナイター「スポーツ報知杯×CTC杯(FI)」が13日に初日を迎えた。S級予選9Rを走った福島栄一に話を聞いた。
節目の通算200勝まであと1勝に迫っているが、5月平塚記念の3日目からおよそ5か月あまり足踏み状態が続いている。
「200勝の呪縛から逃れられないですね」と本人も苦笑い。焦れば焦るほど悪循環に陥り、点数が落ちると番組構成も悪くなる。ここ数場所は大きな着を叩き競走得点もガタ落ちした。前検日には「3、4番手回りだと勝負圏が無いし厳しいですね。ヤル気はあるんですけど勝てなくて当たり前と思ってしまう」とコボし、気持ちは沈みがち。
「A級に落ちれば自然とカツも入るんでしょうけど…。前に落ちたときもそうだったんです」と自虐気味の言葉が口を突いた。
それでも何かをしなければいけない。そんな意地が初日のレースで示された。打った策は、堀内俊介率いる南関本線の分断だった。打鐘過ぎに内からスルリと忍び寄ると岡村潤をドカして堀内後位をゲット。さすがに差し込む脚は残っていなかったが2着に食い下がり準決への切符を手にした。
「内が空くと思ったし行けるところまでと思っていました。タイミングもよかった」と咄嗟の判断が決まり久々に存在感を発揮した。
前検日には「今年中は無理でしょう」と、200勝達成には諦めムードを漂わせていたがレース後には「年内ぐらいには…」と、少しだけ前向きな言葉に変わった。まさに“競輪は気持ち”との格言を思い起させる大事な一戦だった。(netkeirin特派員)