【開催直前展望】青森競輪G3「みちのく記念競輪 善知鳥杯争奪戦」は20日開幕!【S班は新山、郡司が参戦】

2025/09/19(金) 10:00

青森競輪場において開設75周年記念「みちのく記念競輪 善知鳥杯争奪戦」G3が20日(土)から23日(火)まで開催される。S級S班からは新山響平、郡司浩平の2名が参戦。まず、昨年は決勝4着だったS班の新山が地元記念でリベンジなるかがシリーズの焦点になりそうだが、郡司をはじめ、先日の共同通信社杯を制した南修二ら各地区から強豪が集結して、優勝争いは熱くもえあがること間違いなし。年末に向けても見逃せない4日間が開幕する。

◆初日の出走表(20日更新)はこちらでチェック

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新山響平が昨年のリベンジへ

新山響平

S班・新山響平が地元記念で主役となろう。直近のレースでは優勝こそ届いていないものの、随所にパワフルな自力戦を展開。9月共同通信社杯の二次予選は代名詞となった突っ張り先行から逃げ切りで1着を取っており、乗車フォームの修正を課題にあげていたが、態勢を整えて2019年以来となる地元記念優勝を目指す。昨年の決勝は北日本4車結束で高橋晋也の番手回りだったが眞杉匠が追い上げて並走となり、前に抜け出すも4着に終わった。リベンジに期待だ。また、現在の賞金ランキングは9位につけており、10位の浅井康太とは僅差。まだG1は2つ残っているが、この地元記念から賞金も上積みして、加速していきたいところ。

守澤太志、阿部力也
北日本勢は昨年の決勝3着だった守澤太志や直前の松阪G3で優出している永澤剛、共同通信社杯の最終日の落車は気がかりだが、好気配がつづく阿部力也も上位争いが必至だろう。
また、北日本の若手機動型の活躍も楽しみの一つだ。8月オールスターでビッグレースデビューも果たした125期の山崎歩夢は、9月小倉F1を好位から捲りで押し切りS級初優勝。G3は富山(2着9着5着1着)に続いて2回目になるが、今開催はどこまで躍進するか。山崎と同期の「コボカン」こと小堀敢太は、7月の富山で特別昇級に成功。8月西武園、9月名古屋とF1を2開催走って、ともに決勝には勝ち上がれていないが、初のグレードレース参戦で、走りをアピールしたい。

山崎歩夢

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郡司浩平がここから巻き返す

郡司浩平

S班からは郡司浩平も参戦する。当然の優勝候補の一人に数えられるが、近況は8月函館オールスターで最終日失格、松戸記念は準決勝敗退、9月共同通信社杯はまさかの一次予選敗退とリズムは悪い。だが、共同通信社杯では2日目から敗者戦で、先行を含む力強い自力戦を披露してオール連対。「悪い流れの時こそ積極的なレースで、いい流れを取り戻せるように」と意識した走りだった。今年はG3を5回優勝するなど賞金ランキングは6位の好ポジションに付けている。地元勢にとって、最も脅威の存在だろう。

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初ビッグレース制覇の南修二が登場

南修二

南修二は共同通信社杯でビッグレース初優勝を達成した。オールスターは決勝3着で、今回は近畿ラインの3番手から抜け出しての初戴冠だった。以前のヨコに厳しいイメージから、タテ攻撃を研ぎ澄ませ、近畿地区の勢いも加わって好循環が生まれている。優勝インタビューでも「自分のやることは変わらない。ミス無いように次につなげたい」と気を引き締める。また、賞金ランキングは7位まで上がっており、初のグランプリ出場に突き進んでいる。岸田剛や南潤が勝ち上がってくれば近畿結束となるが、たとえ目標不在になっても十分勝負圏内だろう。

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今回の縄文バンクも激戦必至!

森田優弥
ほかにも優勝候補が各地区から参戦して、熱戦必至の4日間となる。
森田優弥は8月にF1を連続優勝。西武園記念で決勝進出し、共同通信社杯は準決勝で先行して8着に敗れるも、予選をしっかりと勝ち上がっている。今回の関東勢は佐々木悠葵や弥彦記念Vの末木浩二、菊池岳仁ら自力型がそろっており、好連携から上位進出が十分に見込める。なお、末木は通算200勝まであと1勝だ。
九州はベテラン荒井崇博を中心視する。8月オールスターは準決勝敗退もシリーズ4連対の活躍。共同通信社杯でも二次予選で九州3番手から突き抜けて1着取りがある。先行売り出し中の後藤大輝ら九州の自力型が奮闘して、存在感を示すか。なお、後藤とはオールスターの一次予選でも連携して、荒井が差し切りワンツーを決めている。

ほかにも青森G3の優勝歴ある河端朋之や、皿屋豊と柴崎淳ら三重勢が虎視眈々と優勝争いに加わる。

「みちのくの秋を燃やせ!」という今開催のキャッチフレーズ通り、S班をはじめとするS級レーサーが熱戦を繰り広げる。年末に向けて、各選手の思いもさまざまに変化していく中で、今年の青森記念を制するのは…!?

荒井崇博

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◆直近の青森競輪グレードレース・プレイバック

昨年は単騎の佐々木眞也が捲り一発で混戦を制して、見事G3初優勝を達成した。

2024年9月青森競輪G3
優勝:佐々木眞也
2023年9月共同通信社杯G2
優勝:深谷知広
2022年9月青森競輪G3
優勝:吉田拓矢
2022年5月施設整備等協賛競輪G3
優勝:河端朋之
2021年9月青森競輪G3
優勝:佐々木雄一
2020年9月青森競輪G3
優勝:新田祐大
2020年6月国際自転車トラック競技支援競輪G3
優勝:隅田洋介
2019年9月青森競輪G3
優勝:新山響平
2018年9月青森競輪G3
優勝:山賀雅仁
2018年5月全プロ記念競輪F2
優勝:平原康多
2017年9月青森競輪G3
優勝:深谷知広

※全プロ競輪はF2開催

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【今開催のS級戦・勝ち上がり】

S級9車立て・12レース4日制
◆初日
【初特選=1個レース】
1位〜9位(全員)→二次予選

【一次予選=11個レース】
1位〜4位(44名)→二次予選
5位から得点上位10名→二次予選

◆2日目
【二次予選=7個レース】
1位〜3位(21名)→準決勝
4位から6名→準決勝
※初特選出場の着上位選手から優先。
次に一次予選の着上位選手。

◆3日目
【準決勝=3個レース】
1位〜3位(9名)→決勝

※勝ち上がり表PDFはこちら

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◆青森バンクの特性

周長400m、みなし直線は58.9m。本州最北のバンクで、通称「縄文バンク」。カントがややキツく、直線も若干長めなので、捲りや追い込みが有利ではあるが、決まり手を見ても分かる通り、逃げも善戦している。陸奥湾からの北風が強い日は、バック向かい風になることが多いため要注意だ。連対時の決まり手は、1着は逃げ21%、捲り27%、差し52%、2着は逃げ20%、捲り12%、差し25%。マーク43%。バンクレコードは2004年4月18日にベイリーが更新した10秒5。

(P-Navi編集部)

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