2025/09/03(水) 12:00
岐阜競輪場において開設76周年記念「長良川鵜飼カップ」G3が9月4日(木)から7日(日)まで開催される。S級S班からは清水裕友、犬伏湧也の2名が参戦。ほかにも佐藤慎太郎や坂井洋、松井宏佑に嘉永泰斗ら有力候補がV争いを繰り広げる。地元の中部地区は纐纈洸翔、志田龍星、村田祐樹ら若手機動型を先頭にどう対抗していくか。ここから次戦の共同通信社杯競輪に向かう選手も多く、見逃せない4日間シリーズが開幕する。
◆初日の出走表(4日更新)はこちらでチェック
【岐阜競輪G3(初日)12R=初特選】
1/嘉永泰斗(S1・熊本113期)
2/菅田壱道(S1・宮城91期)
3/犬伏湧也(SS・徳島119期)
4/坂井洋(S1・栃木115期)
5/村田雅一(S1・兵庫90期)
6/佐藤慎太郎(S1・福島78期)
7/清水裕友(SS・山口105期)
8/小倉竜二(S1・徳島77期)
9/杉森輝大(S1・茨城103期)
※並び想定は
2菅田-6佐藤
3犬伏-8小倉
4坂井-9杉森
7清水-5村田
1嘉永(単騎)
※3日17:30追記
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S班から清水と犬伏!中四国勢が優勢か
戦力比較ではS班から2名が参戦する中四国勢がリードか。
まず清水裕友だが、サマーナイトフェスティバルは決勝進出も、8月オールスターは準々決勝で敗退。次の松戸記念はシリーズ2勝をあげるも、準決勝は茨栃ラインの2段駆けの前に5着で決勝進出を逃している。1週間ほどの間隔だが、どう態勢を整えてこられるか。勝ち上がりのメンバー構成次第では別線となる可能性も考えられるが、犬伏とのS班連携は強力だし、高知記念決勝やサマーナイトの初日特選も犬伏マークから1着を取っている
犬伏の迫力満点の機動力は、ここでも有力候補。8月富山記念では山口拳矢に捲られはしたものの、先行して準優勝。オールスターは準決勝敗退で着をまとめきれなかったが、富山がそうだったように、好スパートが決まれば、他ラインも簡単には反撃できない。岐阜は今年2月にF1でも完全優勝しており、パワフルな仕掛けでラインをけん引する。
犬伏の師匠である小倉竜二は現在49歳も、シャープな差し脚と後方からでも一気に巻き返すコース取りは、さすがの一言。師弟連携はもちろん、中四国に強力な自力型が多い今シリーズは、巧マークから上位争い必至だろう。
中四国からは西田優大も目が離せない。7月小松島記念では徳島勢5車が結束する中、単騎で最終ホーム8番手から巻き返してG3初優勝を決めた。初のG1参戦だったオールスターは8着2着4着4着に終わったが、先手基本にまだまだ成長過程。ビッグレースでの経験や手応えを踏まえて、今回のG3でも再度活躍となるか。
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地元中部勢は若手機動型の奮起に期待
岐阜勢は志智俊夫、川口公太朗、川口聖二、志田龍星が中心となろう。まず地元注目は志田龍星だろう。今年3月の大垣では8番手からカマシ先行から押し切りG3初優勝を飾っている。近況のビッグレースでは苦戦も散見するが、地元地区のG3で再びの躍進に期待だ。さらに中部勢は纐纈洸翔、村田祐樹ら自力型も加わり、他地区を迎えうつ。纐纈はオールスターでオリオン賞スタートから準決勝まで進出している。近況はF1やG3でも準決勝が壁になっているが、能力的にも高いだけに、そろそろ打破したい。村田は昨年の岐阜記念で2着2着1着3着で一躍注目を集めた。直近は玉野F1を逃げ切りで優勝、8月の地元富山G3で途中欠場など 成績の波があるが、昨年ブレークした当地で再浮上を狙う。
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北日本勢の攻勢にも注目
北日本勢の一撃もあるか。菅田壱道はオールスターで二次予選7着敗退を喫するも、シリーズを通して5戦2勝、二次予選以外は確定板入りで存在感を示した。オールスターはサマーナイトでの落車あけだったが、ここからさらに立て直して上昇といきたい。
佐藤慎太郎は追加参戦。今年1月松阪での落車から4月に戦列復帰。オールスターでも「ようやくトレーニングがしっかりできるようになってきた」とコメントしており、連対率も上昇中。佐藤や渡部幸訓、7月京王閣G3で決勝進出した内藤宣彦ら北のマーク陣の存在は大きく、菅田をはじめ好気配の酒井雄多、佐藤一伸らと上位進出を目指す。
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激戦必至!優勝争いの行方は?
ほかにも優勝候補が各地区からエントリーしている。九州勢はオールスターでもインパクトあった嘉永泰斗が中心で、直前の川崎F1でも3番手から直線鋭くコースを突き抜けて完全優勝を果たしている。8月小倉G3で決勝進出(4着)の林大悟や、追加参戦の伊藤颯馬、自力型を好目標にして園田匠も鋭い追い込みを披露しよう。
直前の川崎F1は嘉永の強襲にあったが、松井宏佑は先行して3着。スピード的に2月奈良以来のG3優勝があっても不思議ではない。
関東からは坂井洋や、長島大介、杉森輝大らも軽視できないところ。坂井は7月のサマーナイト決勝進出(4着)、8月西武園F1で優勝。オールスターは準々決勝で敗退も、直前の宇都宮F1では2着1着2着。決勝では番手の杉森に差し切られて地元Vには届かなかったが、捲りで抜け出しライン上位独占を決めている。
同じく栃木から、もう一人ピックアップ。22歳の新鋭・福田稔希は8月29日に名古屋F2で完全優勝して、特別昇級を果たしたばかり。ここが初S級戦となるだけに、注目の一戦となろう。
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◆直近の岐阜競輪グレードレース・プレイバック
昨年は松浦悠士が捲りで押し切り、2022年の73周年に続き、岐阜記念連覇を果たした。
24年9月岐阜競輪G3
優勝:松浦悠士
2024年2月全日本選抜競輪G1
優勝:郡司浩平
2022年9月岐阜競輪G3
優勝:松浦悠士
2021年9月共同通信社杯G2
優勝:山口拳矢
2020年9月岐阜競輪G3
優勝:郡司浩平
2019年9月岐阜競輪G3
優勝:太田竜馬
2018年9月岐阜競輪G3
優勝:桑原大志
2017年9月岐阜競輪G3
優勝:成清貴之
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【今開催のS級戦・勝ち上がり】
S級9車立て・12レース4日制
◆初日
【初特選=1個レース】
1位〜9位(全員)→二次予選
【一次予選=11個レース】
1位〜4位(44名)→二次予選
5位から得点上位10名→二次予選
◆2日目
【二次予選=7個レース】
1位〜3位(21名)→準決勝
4位から6名→準決勝
※初特選出場の着上位選手から優先。
次に一次予選の着上位選手。
◆3日目
【準決勝=3個レース】
1位〜3位(9名)→決勝
※勝ち上がり表PDFはこちら
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◆岐阜バンクの特性
周長400m、みなし直線は59.3m。直線は400mでは長めで、カントもきつめだが、バンク自体にクセはなく、どんな戦法でも力を発揮できるバンク。ただ、ホームスタンドの影響もあり、日によって風向きが変化するため、注意が必要。連対時の決まり手は、1着は逃げ24%、捲り30%、差し46%、2着は逃げ20%、捲り16%、差し26%。マーク38%。バンクレコードは2004年8月14日に伊勢崎彰大が更新した10秒7。
(P-Navi編集部)