2025/08/03(日) 18:25
2025年8月3日 富山競輪
開設74周年記念「瑞峰立山賞争奪戦」G3(最終日)
立山連峰を望む富山バンクで、7月31日より4日間の日程で熱戦を繰り広げてきたシリーズは、唯一S級S班からの参戦となった犬伏湧也が、初日から奮闘してシリーズをけん引した。また、同地区の松本貴治も万全な状態ではないものの厳しい展開を潜り抜けた。他にも、ただ1人の3連勝で勝ち上がった伊藤旭や3月の四日市G3優勝からG3決勝に乗り続ける和田真久留、地元地区からは山口拳矢らがファイナル進出を決めた。
近畿、四国の2つのラインと4人の単騎勢が対する決勝は、前受けした岸田剛を打鐘で叩いた犬伏の4番手に位置した単騎の山口拳矢が、最終2コーナーで踏み出すと一気に前を飲み込みんで優勝のゴール。バンクレコードとなる8秒8を叩き出し、今年1月の立川以来通算、通算4回目のG3優勝を手にした。
※3日目準決勝レポートはこちら
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【最終日12R=S級決勝】
1/村上博幸(S1・京都86期)
2/和田真久留(S1・神奈川99期)
3/松本貴治(S1・愛媛111期)
4/菊池岳仁(S1・長野117期)
5/山口拳矢(S1・岐阜117期)
6/岸田剛(S1・福井121期)
7/犬伏湧也(SS・徳島119期)
8/山形一気(S1・徳島96期)
9/伊藤旭(S1・熊本117期)
【レース展開】
誘導以下、6岸田-1村上、5山口、7犬伏-3松本-8山形、9伊藤、2和田、4菊池で周回。まず伊藤が内から四国の3番手に上昇すると、さらに赤板過ぎに内から犬伏の番手を奪取する。岸田が先行態勢も、打鐘前に犬伏が仕掛けて、岸田を叩いて主導権を握る。その後位に続いた伊藤に、最終HSで村上がけん制するも落車。犬伏が抜け出し、2番手には岸田、3番手に伊藤、4番手に山口の隊列となる。逃げる犬伏に対して、最終2コーナーから山口が捲り発進。犬伏も粘るが山口が直線でとらえて優勝ゴール。2着に犬伏。3着に和田が入線した。
【最終日12R=富山競輪G3決勝】
2車単5-7 2,890円(7番人気)
3連単5-7-2 17,810円(52番人気)
決まり手:捲り-逃げ
優勝/山口拳矢(S1・岐阜117期)
今回戦績:特4・二4・準2・決1
次走出場予定:オールスター競輪G1(函館/8月12日〜17日)
(初手で岸田剛ラインの3番手)あそこは、取られると犬伏(湧也)が楽になると思い、位置を主張しました。(打鐘で)犬伏のスピードが違った、(村上)博幸さんが仕事をしてライン1人にするかなと予測をしていたので、落ち着いていました。最終2コーナーは、すんなり(伊藤)旭君を乗り越えられたので前をとらえるだけだと。最近、自力が通用しない感じだったので、自信を失いかけたのですが、記念の決勝で自力を出して勝てたのは自信になりました。また、仕掛ける、仕掛けないは自分の気持ちの部分が大きいので、次走のオールスターでは気持ちを強く持って臨みたいと思います。
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◆富山G3(最終日)注目選手ピックアップ◆
【最終日5R=S級選抜】
「S級に留まりたい気持ちが芽生える」
2着/松本京太(S2・静岡123期)
流れに沿ってやりたいレースだったので、前が取れたら引いて捲りかカマシ。中団だったら一度切って、仕掛けがなければ自分で行って、来たらそれに対応する考えでいました。捲りのようになったので付いていきましたが、もう少し早めなら先頭に出られたなと思います。長く感じてしまい、前の踏み直しもあり、見てしまいました。最近の中では消極的ではありますが、結果としては悪くない。9車は、その時にならないと分からないことが多いですが、わりと戦い方がはっきりしている気がします。小松島記念では、(次期A級に)落ちる気がしていましたが、もう少し頑張って着をまとめ、S級に留まりたい気持ちがあります。半年後、A級だと思いますが、次にはまたS級に来られるようにしたい気持ちが出てきました。また、敵のラインに合わせて踏む能力が低いので、対応力を付けたいです。
【最終日6R=S級選抜】
「気持ちを入れ直すきっかけの開催」
1着/山崎歩夢(S2・福島125期)
今日は前受けから、他が無理に切るようだったら出させて引くことも考えていましたが、突っ張れそうだったので突っ張りました。日に日に9車の戦い方が分かってきて、落ち着いて走れたと思います。かかりは、4日間の中で一番良かったと思いますが、組み立てや仕掛けのタイミングなどできていないので、オールスターでは少しでも改善できるようにしたいと思いますし、二次予選のような戦い方でも勝ち上がれるような脚力をつけたいと思います。また、学ばなければならないことだらけで、気持ちが入ったので、次に向けしっかり練習したいと思います。
(P-Navi編集部)