2025/07/09(水) 11:00
弥彦競輪場において開設75周年記念「ふるさとカップ」G3が7月10日(木)から13日(日)まで開催される。S級S班からは新山響平、脇本雄太、松浦悠士の3名が参戦。とくに6月の高松宮記念杯を完全優勝したばかりの脇本の走りは、連日注目を集めそうだ。また、地元関東勢も争覇級がそろっており、強豪の他地区を迎えうつ。弥彦での記念開催は3年ぶり。伝統と歴史ある弥彦の地で繰り広げられる熱戦を勝ち抜くのは……!?
◆初日の出走表(10日更新)はこちらでチェック
【弥彦競輪G3(初日)12R=初特選】
1/浅井康太(S1・三重90期)
2/松浦悠士(SS・広島98期)
3/武藤龍生(S1・埼玉98期)
4/石原颯(S1・香川117期)
5/新山響平(SS・青森107期)
6/雨谷一樹(S1・栃木96期)
7/脇本雄太(SS・福井94期)
8/坂井洋(S1・栃木115期)
9/取鳥雄吾(S1・岡山107期)
並び想定は
7脇本ー1浅井
4石原-9取鳥-2松浦
8坂井-6雨谷-3武藤
5新山(単騎)
※7月9日16:25追記
※初特選9選手インタビューはこちら
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高松宮記念杯Vの脇本雄太が圧倒
脇本雄太が抜群のスピードで、今回のシリーズも主役となろう。一時期は腰痛等により戦績が安定しなかったが、「まだ完成ではないですが、徐々に良くなっていると思う」と高松宮記念杯でも振り返っているように、豪快な自力戦を連発。決勝は寺崎浩平の番手から抜け出して完全優勝を達成している。今回も本領発揮して、昨年9月の向日町以来となるG3優勝を、圧巻のレース運びでつかみ取るか。もちろん近畿勢は脇本との連携で上位進出が見込める。
三谷竜生、椎木尾拓哉、稲垣裕之らが食らいついて、上位独占なるか。また、近畿からは6月富山でG3初優出した谷和也の好調も見逃せない。
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新山響平が自力戦で真っ向勝負
自力戦で対抗一番手は新山響平だろう。6月の別府記念はオール連対で、決勝は突っ張り先行から、番手の守澤太志に差し切られたものの準優勝。手応えを掴んだまま挑んだ高松宮記念杯は、あと一歩かみ合わずに二次予選で敗退したが、後半戦の初戦となる今開催は、持ち前の自力勝負で強烈なインパクトを与えるか。今年ここまで優勝がないだけに、昨年11月四日市以来の優勝にも期待したい。
新山を中心に渡部幸訓、山崎芳仁、佐藤友和らチャンスが膨らんでいく。
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S班追加選出の松浦悠士が巻き返す
平原康多の引退により7月からS級S班に追加選出された松浦悠士。6月高松宮記念杯は宇都宮記念での落車による肋骨骨折からの復帰戦で二次予選敗退。S班追加から初戦となった小松島記念も準決勝で「判断ミス、レース勘も良くない」と勝ち上がりには失敗したが、シリーズを通して久しぶりの好感触も掴んでおり「課題はいっぱいあるが、一つひとつ潰しながらやっていきます」と意気込む。このあとは地元地区のビッグレースであるサマーナイトフェスティバルも控えているだけに、ここで弾みをつけたいところ。松浦の的確なレース勘と縦横無尽の走りが戻れば、グレード戦線はさらに白熱したものになろう。
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末木浩二、菊池岳仁が地元記念で奮闘なるか
関東は弥彦記念3連覇の実績ある地元・諸橋愛の欠場は残念だが、佐々木悠葵、坂井洋、雨谷一樹、武藤龍生ら有料候補がそろっており、好連携から上位争いを見せるか。G3に限定すれば、弥彦記念G3は現在、関東勢が5大会連続優勝している。
また、支部的にはここが地元記念となる末木浩二(山梨)、菊池岳仁(長野)の好走にも期待したい。末木は6月高松宮記念杯の東準決勝を小林泰正マークから1着で、G1初優出を達成。決勝は単騎で8着に終わったが、ビッグレースでの経験を後半戦にも生かすか。また、菊池は今年の優出が2月川崎F1のみだが、高松宮記念杯の最終日は最終ホームから捲りで仕掛けて1着取りがあり、好ムードで地元記念に挑めるか。3年前の弥彦記念は準決勝で赤板過ぎに落車する悔しい結果に終わっているだけに、リベンジにも期待したい。
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有力選手が熾烈な優勝争いを演じる
浅井康太は機敏な立ち回りから、切れ味鋭い走りを繰り出す。今年は3月ウィナーズカップ、5月日本選手権とビッグレースで2回優出。F1戦は3回の優勝で力を示している。積み重ねたG3優勝は34回。好位はもちろん、臨機応変にレースの流れを掴んで、勝利を手繰り寄せるか。
取鳥雄吾は6月久留米記念で太田海也との連携から決勝3着。コンスタントにG3決勝に進出しているだけに、そろそろ初優勝も。石原颯は6月全プロ記念で連勝、6月福井F1で完全優勝、久留米記念は準決勝敗退したが、シリーズ3勝をあげている。直近4カ月のBK数は19本と積極性あふれる走りで好リズムがうまれており、まずは約3年ぶりのG3決勝を期待したい。S班復帰した松浦を中心に、中国四国連携は、今回も侮れない。
また、今期からS級初昇格した123期4名=荒川達郎(G3初出走)、内山慧大(S級初出走)、堀川敬太郎(G3初出走)、佐藤壮志(G3は2回目)の走りも必見。S級上位陣を相手に、いかに挑むか注目だ。
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◆弥彦競輪のグレード開催・プレイバック
2024年10月寛仁親王牌G1
優勝:古性優作
2023年10月寛仁親王牌G1
優勝:古性優作
2022年10月弥彦競輪G3
優勝:平原康多
2021年10月寛仁親王牌G1
優勝:平原康多
2020年7月弥彦競輪G3
優勝:平原康多
2019年7月弥彦競輪G3
優勝:諸橋愛
2018年7月弥彦競輪G3
優勝:諸橋愛
2017年8月弥彦競輪G3
優勝:諸橋愛
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【今開催の勝ち上がり】
S級9車立て・12レース4日制
◆初日
【初特選=1個レース】
1位〜9位(全員)→二次予選
【一次予選=11個レース】
1位〜4位(44名)→二次予選
5位から得点上位10名→二次予選
◆2日目
【二次予選=7個レース】
1位〜3位(21名)→準決勝
4位から6名→準決勝
※初特選出場の着上位選手から優先。
次に一次予選の着上位選手。
◆3日目
【準決勝=3個レース】
1位〜3位(9名)→決勝
※勝ち上がり表PDFはこちら
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◆弥彦バンクの特性
バンクは周長400mで、みなし直線は63.1m。みなし直線は全国で4番目、400mバンクでは2番目の長さを誇る。連対時の決まり手は、1着(逃19%、捲26%、差55%)、2着(逃22%、捲15%、差30%、マ33%)。やはり長い直線が影響して、差しの決まり手が多く出ている。捲りは長い直線のためバック過ぎからの仕掛けが有効的。最高上がりタイムは2010年6月15日に山崎芳仁が記録した10秒6。
(P-Navi編集部)