2025/07/01(火) 17:25
小松島競輪の「開設75周年記念・阿波おどり杯争覇戦(GIII)」は、3日、初日を迎える。今節の見所は以下の通り。(アオケイ・長谷川編集長)
この男、まさに最強。その名は、古性優作。強くなり始めた頃は「浪速の闘将」と言われて激しいレースばかりが注目されたが、最近は激しさの中にしなやかさが出てきて、技術面や精神面で大きく進化。後半戦のスタートとなる小松島の地でも圧倒的なパフォーマンスを見せてくれるはずで、この絶対王者を中心にシリーズは回っていく。
古性の独走状態に待ったをかけるのは、これでもかと揃った地元の徳島軍団。繰り上がりとはいえ今年からS班昇格の犬伏湧也は誰もが認める絶対エース。昨年大会の覇者でもあるし、頭の中は「地元連覇!」、それだけだろう。最近はすっかり目立たなくなってしまったが、太田竜馬も地元記念は過去2回の優勝実績。犬伏と同乗したときは番手を回る権利を持っているし、復活のキッカケとなる大会にしたい。
他にもスピードある島川将貴、クレバーな小川真太郎、曲者の久米良、小倉竜二と阿竹智史の貫禄たっぷりの師弟コンビなど地元勢はタレント揃いだ。
輝かしい実績を誇る松浦悠士も当然ながら優勝候補の1人。今開催からS級S班に繰り上がり、今年は良かったり悪かったりなかなか波に乗れないが、どんなときでも冷静に自己分析できるのがこの選手の長所。足りない部分を補いながら本来の姿に戻していく。
自力とマークの使い分け。これはベテランになったら誰もが通る道で、岩本俊介にとっても例外ではないが、いまのところはそつなくこなしている印象。
今節の南関地区の顔ぶれを見ると松井宏佑や道場晃規に任せるレースが多そうだが、いつでも自力を出せる準備はできているはずだし、強烈捲り炸裂の場面もあるだろう。
平原康多の電撃引退は間違いなく今年前半のトップニュース。その平原の「後継者候補」と呼ばれる森田優弥は、今まで以上に責任感と覚悟を持って走る。存在感を示す為に大胆なレースでアピールしたい。
獲れそうで獲れない、悲運な男になりつつある菅田壱道だが、十八番の捲りは幾つになっても色褪せない。
後ろを回る佐藤慎太郎や守澤太志もそろそろエンジン全開といきたいところで、コースを見極めながら思いっきり突っ込む。
そして最後に、中部の大砲として頭角を現してきた藤井侑吾にも触れておきたい。組み立て部分で甘さはあるものの、それを補うだけのハイパワーはSS選手にも引けを取らないド迫力。古性や地元勢が相手でもスタイルを崩さずガンガン行く!