2025/04/08(火) 18:10
武雄競輪開設75周年記念「大楠賞争奪戦」G3が4月10日から13日まで武雄競輪場で開催される。S級S班からは新山響平、眞杉匠、岩本俊介の3名がエントリー。さらに、ビッグレースを賑わせる寺崎浩平や、ナショナルチームの太田海也が出場。また地元勢は山田庸平を中心にシリーズへ挑む。来月はミッドナイトG3も開催される武雄バンクで、今回はデイレースの「アツい!!」4日間が繰り広げられる。
◆初日の出走表(10日更新)はこちらでチェック
【第12レース(S級初特選)】
1/眞杉匠(SS・栃木113期)
2/山田庸平(S1・佐賀94期)
3/新山響平(SS・青森107期)
4/嘉永泰斗(S1・熊本113期)
5/岩本俊介(SS・千葉94期)
6/新田祐大(S1・福島90期)
7/高橋築(S1・東京109期)
8/坂井洋(S1・栃木115期)
9/寺崎浩平(S1・福井117期)
並び想定は
1眞杉-8坂井-7高橋
4嘉永-2山田
3新山-6新田
5岩本(単騎)
9寺崎(単騎)
※4月9日追記
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新山響平が北日本ラインをけん引
S班の新山響平が積極性あふれる走りでリードする。3月名古屋G3は決勝4着も、先行勝負で手ごたえをつかむと、「少し自信を持って走れるかな」という3月ウィナーズカップG2も好走。初日は豪快捲りで1着、決勝も主導権取りから3着に粘った。直線の長い武雄バンクも克服して、ライン上位独占をもくろむ。
新田祐大が追加参戦。今年初戦の2月小松島ミッドナイトG3で決勝2着、2月松戸F1も優勝したが、高知G3では初日落車、二次予選8着で途中欠場。コンディションは要注意だが、自力戦はもちろん、新山との連携ならチャンスは十分。練熟のマーク戦を見せる成田和也、3月大垣F1優勝の大槻寛徳も好連携から上位争いを演じる。
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高知から連戦!眞杉匠は中2日!
関東はS級S班の眞杉匠が中心となる。3月ウィナーズカップは準優勝、高知G3では二次予選を逃げ切り、準決勝は捲りで連勝を決めた(決勝7着)。準決勝後は「(感触が」日に日に良くなっている」とのコメントもあり、高知から中2日での参戦となるが、柔軟かつ大胆な仕掛けで、昨年4月西武園以来のG3優勝をつかみ取りたい。
同県の坂井洋が眞杉と栃木連携か。2月静岡記念では3度連携して、準決勝は眞杉が捲りワンツー決着。ウィナーズカップの準決勝は眞杉3着、坂井6着だったが、連携実績を積む栃木両者は今回も要注目。とくに坂井は落車や失格など近況のリズムは悪いが、挽回したいところだ。
S班から岩本俊介も参戦。3月名古屋G3ではまさかの二次予選敗退を喫したが、次の3月ウィナーズカップG2では準決勝で佐々木眞也の仕掛けに乗って、直線鋭く伸びて1着を取っている。今開催もラインの位置に応じた役割に徹して、好勝負に持ち込みたい。
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寺崎浩平がG3初優勝を狙う!
今最も勢いに乗っているのは、寺崎浩平だろう。ナショナルチームで培ったスピードは威力抜群。2月の全日本選抜G1は脇本雄太とワンツーを決める準優勝、次のウィナーズカップG2も初日、2日目は古性優作を振り切り連勝。決勝は8着に敗れたが、寛仁親王牌からビッグレースは4開催連続の決勝進出で、タイトル奪取も時間の問題か。G3に関しては11月四日市 、1月大宮で連続の準優勝。ここで、まずはG3初優勝を成し遂げるか。三谷竜生、山田久徳、稲川翔らが後位をしっかり固めて、近畿の結束力を見せる。
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地元勢は山田庸平を中心視!
山田英明、庸平の兄弟あっせんだったが、残念ながら英明が病気欠場。山田庸平は昨年3月に武雄G3の大阪・関西万博協賛競輪を優勝。兄・英明は68周年を制しているが、庸平は地元記念の優勝がまだない。直近も3月玉野G3で準優勝、ウィナーズカップG2はシリーズ3勝をあげており、さらに最終日はバンクレコードを更新する8秒9をマーク。好調をキープしており、切れ味鋭い走りで地元G3に臨み、兄の分まで期待を背負う。
九州からは嘉永泰斗、伊藤颯馬、北津留翼らが出場。自力型が多く、連携のバリエーションも豊富になりそうで、好連携を見せて、他地区を迎えうちたい。
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太田海也は競輪でも本領発揮なるか!?
太田海也の参戦もシリーズの大きなポイントとなる。競輪のフレームやレースの流れへの対応は試行錯誤が続いているが、3月ウィナーズカップは二次予選で勝ち上がりは失敗したものの、逃げ切り2回を含む3連対。次の平塚F1決勝はゴール前で番手の松本貴治には差し切られたが、赤板過ぎから主導権を握って2着。さらに日本の競輪にアジャストすることができれば、ワールドクラスのスピードで一気に主役を演じる可能性も。
ウィナーズカップから立て直したい石原颯、差し脚健在の小倉竜二の四国勢も一考したい。
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【武雄競輪グレードレース・プレイバック】
昨年の武雄記念決勝は、清水裕友が先行し、反撃する根田空史の後位でレースを進めた深谷知広が最終2コーナー付近から捲りを打ち、逃げる清水を最終4コーナーでとらえて優勝。通算20回目のG3優勝を果たした。
24年4月武雄記念G3
優勝:深谷知広
24年3月大阪・関西万博協賛競輪G3
優勝:山田庸平
23年4月武雄記念G3
優勝:脇本雄太
22年4月武雄記念G3
優勝:平原康多
21年11月施設整備等協賛競輪G3
優勝:荒井崇博
21年4月武雄記念G3
優勝:松浦悠士
20年4月武雄記念G3
優勝:松浦悠士
19年4月武雄記念G3
優勝:荒井崇博
18年4月武雄記念G3
優勝:山田英明
17年9月共同通信社杯G2
優勝:諸橋愛
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◆今開催の勝ち上がり
S級9車立て・12レース4日制
◆初日
【初特選=1個レース】
1位〜9位(全員)→二次予選
【一次予選=11個レース】
1位〜4位(44名)→二次予選
5位から得点上位10名→二次予選
◆2日目
【二次予選=7個レース】
1位〜3位(21名)→準決勝
4位から6名→準決勝
※初特選出場の着上位選手から優先。
次に一次予選の着上位選手。
◆3日目
【準決勝=3個レース】
1位〜3位(9名)→決勝
※勝ち上がり表PDFはこちら
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◆武雄バンクの特性
バンクは周長400mで、みなし直線は64.4m。400バンクの中では、みなし直線が最も長く、全国でも500バンクの大宮に続いて2番目に長い。そのため追い込みが有利で、後方よりの位置取りからでも長い直線を利して差し脚を伸ばしてくることや、遅めの捲り追い込みで大外から一気に飲み込むケースも。連対時の決まり手は、1着(逃24%、捲28%、差48%)、2着(逃22%、捲15%、差24%、マ39%)。最高上がりタイムは2017年7月15日にテオ・ボスが記録した10秒7。
(P-Navi編集部)