2024/11/01(金) 16:30
伊東温泉競輪のミッドナイト「ニッカン・コム杯(FII)」が2日、開幕。5Rのチャレンジ予選に出場する疋田敏に話を聞いた。
57歳の大ベテラン疋田敏が、強烈なスピードを持つ若手がひしめくチャレンジ戦で大健闘中だ。7月に初めて降格して以降は、10場所中9場所で予選をクリア。9月の福井では連勝で優出、前回の富山オール2着の準Vと大きな声だけではなくレースでも存分に存在感を発揮している。
また特筆すべきは、マークではなく差しの決まり手が半分以上を占めていること。おまけに「まくり」まで持っている。付け切って満足するのではなく、何回りも下の若い選手を貪欲に抜きに行き、そしてしっかりかわしているのだから恐れ入る。ただ「7、8月は本当にヤバイと思いました」と振り返る。
「今期に向けて6月から8月にかけてめちゃくちゃ練習したんです。それこそ命を削るくらい追い込んで。でも全然ダメで。8月の函館で初日に7着をやって、やっと体がおかしくなっていることに気付きました。入れ込み過ぎていたんですね。気力はあったけど回復力というものが落ちていた。そこでもう一度練習のやり方などを見直して、ただガムシャラに本数をこなすのではなく、一本一本を集中してやるようにしました。あと、息子の力也に『お父さん、このハンドル試してみなよ』と言われて試してみたセッティングもハマった。そこからですね、上がってきたのは。そこまで頑張れる秘訣? まあ、一番の原動力は『競輪が大好き』ってところかな」と言って少年のような無邪気な笑みを浮かべた。
来期は2班復帰が確定。今期もこの調子でいけば2班の点数を確保できそうだ。(netkeirin特派員)