2024/10/06(日) 19:00
2024年10月6日 熊本競輪
大阪・関西万博協賛
開設74周年記念「火の国杯争奪戦」G3(最終日)
今年7月20日に震災から再建、リスタートした熊本競輪で、9年ぶりの本場開催で10月3日から行われてきた開設74周年記念「火の国杯争奪戦」G3が、熱戦の下、最終日を迎えた。
シリーズは、岐阜記念を制し、さらに調子を上げた松浦悠士が、町田太我との好連携で勢いを掴み、ともに決勝進出。脇本雄太も好調時の捲り脚を取り戻したかのような仕上がりで2日目以降連勝の好走を見せた。さらに、連日の自力戦で疲れを抱えながらも、深谷知広は持ち味の自力脚を発揮。S級S班の3名が決勝進出し、それぞれ存在感を示した。また、嘉永泰斗と中川誠一郎も地元の意地を見せファイナリストに名を連ねた。
細切れ戦となった決勝は、打鐘過ぎに先行した中国ラインを、最終BSから捲って出た深谷知広がゴール直前でとらえて優勝のゴール。今年5月武雄以来、今年2回目、通算21回目のG3優勝手にすると同時に、節目の400勝も達成。震災後から支援してきた深谷の優勝に、詰めかけたファンからの大きな声援に包まれた。
※3日目のレポートはこちら
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【熊本競輪G3(最終日)12R=S級決勝】
1/松浦悠士(SS・広島98期)
2/深谷知広(SS・静岡96期)
3/脇本雄太(SS・福井94期)
4/町田太我(S1・広島117期)
5/嘉永泰斗(S1・熊本113期)
6/中川誠一郎(S1・熊本85期)
7/坂井洋(S1・栃木115期)
8/阿部拓真(S2・宮城107期)
9/隅田洋介(S1・岡山107期)
【レース展開】
誘導以下、4町田-1松浦-9隅田、2深谷-8阿部、7坂井、5嘉永-6中川、3脇本で周回。まず赤板前から嘉永が動き、赤板過ぎに町田を抑えて先頭に立つ。3番手になった町田は赤板2コーナーから仕掛け、打鐘で嘉永を叩いて先行態勢に入っていく。中国3車が出切り主導権を握り、嘉永は3番手、6番手に深谷が続く。最終HS前の8番手から坂井がスパートするも、町田マークの松浦が最終2コーナーでけん制し、さらに嘉永の仕掛けも、松浦がけん制。中国ライン優勢も、最終BS7番手から深谷が嘉永のさらに外から捲りで迫ると、直線で抜け出した松浦をゴール前で捕えて優勝ゴール。2着に松浦、3着に隅田が入線した。
【熊本競輪G3(最終日)12R=決勝結果】
2車単2-1 1,820円(7番人気)
3連単2-1-9 7,660円(22番人気)
決まり手:捲り-差し
優勝/深谷知広(SS・静岡96期)
※チャリレンジャー(スポンサード選手)
今回成績/特8・二1・準3・決1
次走出場予定/寛仁親王牌G1(10月17日〜20日)
初日からすごくお客さんが多くて、その中で走れるのは、震災直後の状況を見ているので、ここまでこられた熊本のパワーをとても感じました。それを感じただけでも十分なくらいの気持ちで走っていましたし、あっせんが出た時から(出場を)楽しみにしていました。どの開催の優勝も嬉しいですが、地元の様に迎えていただいた熊本の優勝はすごく良かったですし、ナショナルチームの活動などで支援できたのはだいぶ前になりますが、覚えていていただける方がいることが嬉しい。少ない力でしたが、少しは力になれた実感を得られました。
(レースは中国勢の後ろから)(町田太我が)突っ張ればいい位置だし、引いたら切り替えることを考えていましたが、かなりスピードが上がったので無理せず組み立てることにしました。
(最終周回は)(坂井)洋がいった時に、周囲がどんな反応をするのか待って、落ち着いていました。そこでワッキー(脇本雄太)が飛んで来なかったので良かったです。
(最終BS過ぎは)踏み込んだ時に行ける手応えはありました。あとは、あおりやアクシデントに気を付けながら。(ゴール後は)シンプルに嬉しい気持ちでした。
今後も、一戦一戦を勝てるように頑張るだけ。目の前のレースを全力で走り、その結果(KEIRINグランプリ2024の出場権が)付いてきたら嬉しいし、その争いをできる位置にいることが嬉しいことなので、楽しみつつ、頑張りたいと思います。
【深谷知広の2024年優勝レポート】
2024年5月武雄競輪G3
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\熊本G3注目レース・ピックアップ/
【最終日7R=S級選抜】
「決勝に進みたかった」
1着/松岡貴久(S1・熊本90期)
(上田尭弥が)しっかり仕掛けてくれて、(松尾)透まで出切り、いいペースでした。(最終BSで)車間は、切れるだけ切っておこうと。(1着は)前(上田)と透のおかげですね。最近、勝てていなかったので、3勝は嬉しいですし、最終4コーナーを番手で回って来られたからだとも思います。欲を言えば決勝に進みたかったです。(熊本で開催される2026年全日本選抜競輪の)特別選抜予選を目指して頑張ります。
【最終日7R=S級選抜】
「ワンツースリーで締めくくる先行」
2着/上田尭弥(S2・熊本113期)
前中団が理想でした。(打鐘で)すんなり前に出られたので良かったです。(そこからは)距離が長かったのですが、しっかり踏めていたし、ワンツースリーで決められたので、いいと思います。出切ってからは、後ろ(松岡貴久、松尾透)をめちゃくちゃ信頼していたし、自分との戦いと思っていました。最終日に一番名前を呼んでもらったし、気合いも入りました。また、いい形で締めくくりたいと思っていたので良かったです。(4日間は)初日、少し緊張したのですが、2日目以降は楽しめました。来年は、G1に出られるように、自分から動いて点数を上げていけたらと思います。
(P-Navi編集部)