2023/11/25(土) 18:42
チャリロト杯G1開設67周年記念レース(4日目)
【9R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(良走路)
10線7人並びの大外から8・黒川京介が抜群のスタートを切り、2番手に付けると、0mの片岡賢児を1周回3コーナーでかわして、そこからは独走状態に持ち込んで1着。7・荒尾聡もスタートから3番手に付けると、3周回目に片岡をかわして2番手に浮上。メンバー中で試走1番時計だった5・浦田信輔も3番手から機を狙うが、荒尾が2着をキープ。
1着/黒川京介(川口33期)
競走タイム:3.376
競走車名:イットウセイ
ランク:S20
今節の成績:1着・1着・1着・1着
G1優勝:1回(19年山陽:スピード王)
準決勝戦も大外枠から鮮やかな速攻劇で1着。今開催は初日の通算200勝達成にはじまり、成績欄に4個目の「1」を並べた。もちろん、エンジンは「最高の状態。これほどの仕上がりは、なかなかない」と最大級の評価。今年はG2を2回優勝、SG戦線でも活躍して、年末のスーパースター王座決定戦トライアル戦の出場権を2年ぶりにゲット。初めてグレードレースを制覇した2019年以来となる、2回目のG1制覇を完全優勝で成し遂げ、年末に向けて、さらに勢いを加速させるか。
2着/荒尾聡(飯塚27期)
チャリレンジャー(スポンサード選手)
競走タイム:3.405
競走車名:デフジャムAK
ランク:S10
今節の成績:1着・3着・3着・2着
G1優勝:12回(23年山陽:プレミアムカップ)
初日1着スタートを切って、ここまでオール掲示板入りの勝ち上がりだが、納得の仕上がりとはいかず。「手は動かしています。少しずつは良くなっているのかなと」。今節も整備を進めてきたが、「タイヤも跳ねもひどい」と課題は山積している。優勝戦は10mオープンの5枠。開設記念レースは過去に2回制しており、今回優勝なら10年ぶりとなる。「諦めずに、手を動かします」
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【10R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(良走路)
単独0mの1・春本綾斗がスタートから逃げる展開。序盤から3番手に付けた8・鈴木圭一郎は、3・高宗良次を捲って2番手に上がると、2周回4コーナーで春本をとらえて、早くも先頭に立つ。鈴木は後続を引き離して快勝。7・中村雅人はスタート後手も、徐々にポジションを上げると、4周回目に春本をかわして2着。人気の一角だった6・長田稚也は懸命の追い上げで、最終周回に3番手まで上がるも、3着で優出は叶わなかった。
1着/鈴木圭一郎(浜松32期)
競走タイム:3.370
競走車名:カルマS5K
ランク:S1
今節の成績:2着・1着・1着・1着
G1優勝:14回(23年浜松:ゴールデンレース)
初日はレース中に不利があり、届かずの2着だったが、2日目からは3連勝で優出を決めてきた。「ちょっと軽いですが、乗り心地はいいです」。準決勝戦も好スタートから、展開優位に進めており、「スタートが自分の中で安定してきています」。10月にはチャリロト杯G2浜松記念曳馬野賞で初代覇者になったばかり。10mオープンの大外は決して楽な位置ではないが、今回もチャリロト杯を制して、No.1の底力を見せつけるか。開設記念は3年ぶり3回目の優勝を狙う。
2着/中村雅人(川口28期)
競走タイム:3.389
競走車名:KOモンソン
ランク:S5
今節の成績:1着・2着・6着・2着
G1優勝:9回(19年山陽:プレミアムカップ)
審議対象になったが、結果はセーフ。エンジン的には「4日間の中で、一番よかった」ものの、残り1周から「滑る」傾向にあり、優勝戦に向けても、その対策をどう練っていくか。G1は過去9回の優勝実績があるものの、2019年以来、遠ざかってしまっている。10mオープン戦の6枠から、好位に付けて持ち前の的確な捌きを繰り出せば、久々のG1戴冠の可能性も。
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【11R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(良走路)
10mオープン戦。スタートは2・田中正樹を、外から6・中村杏亮が叩く形で先頭。4・丸山智史もスタート3番手に付けると、1周回4コーナーで田中をかわして2番手に上がる。8・有吉辰也は1周回で7番手と苦しい展開となる。2周回目に7・若井友和が田中をかわして3番手に上がり、前の中村、丸山を追う。この3車が抜け出す態勢となり、先頭の中村に、丸山も差を詰めていくが、中村が振り切って1着。2着に丸山、3着に若井で入線。有吉は5着で優出を逃す結果に。
1着/中村杏亮(飯塚33期)
競走タイム:3.379
競走車名:サボ
ランク:S14
今節の成績:5着・4着・4着・1着
G1優勝:1回(23年山陽:令和グランドチャンピオンカップ)
「電気系統をかえて良くなりました」。ここまで中間着が続いて、本来のスピード戦が鳴りを潜めていたが、ここ一番の準決勝戦で決めて見せた。レース後でのロッカーでも「本当に嬉しい」を連発。優勝戦に向けては、スタートは切れているだけに、準決勝戦でも「後ろが跳ねていた」というタイヤ探しがポイントとなるか。今年は4月山陽でG1初優勝もクリア。今年3月に飯塚の「チャリロト杯G2オーバルチャンピオンカップ」で地元G2を初制覇。今回も「チャリロト杯」で地元G1初優勝に挑む。
2着/丸山智史(山陽31期)
競走タイム:3.386
競走車名:ジェシカ
ランク:A23
今節の成績:1着・2着・6着・2着
G1優勝:1回(21年山陽:令和グランドチャンピオンカップ)
中村杏亮の速攻には敗れたが、序盤から好ポジションでレースを進めて2着に入った。G1優出は8月川口はキューポラ杯以来。「すべて良かったと思います。でも後半は一杯でした」。準決勝戦が終わった段階では「今のところこのまま」とコメント。優勝戦の位置は10mオープン戦の最内枠。スタート巧者が多いメンバー構成でもあるので、スタートが最重要と言えよう。「諦めずに走りたい」。G1優勝は21年山陽での令和グランドチャンピオンカップの1回。最内枠からチャンスを引き寄せられるか。
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【12R=準決勝戦】
*6周回 3,100m(良走路)
スタート直後に7・篠原睦と8・青山周平が絡んで、青山が落車のアクシデント(青山が他落)。好スタートを切ったのは5・鈴木宏和で、4・久門徹も1周回で2番手まで上がる。逃げる鈴木と、久門のマッチレースが続く中、2・松尾彩も徐々に差を詰めてくる。5周回4コーナーで久門は鈴木をとらえて先頭奪取し、そのまま1着ゴール。最後の直線も内から松尾が伸びてくるが、2着は鈴木がキープした。3連単は16万円台の波乱決着となった。
1着/久門徹(飯塚26期)
競走タイム:3.389
競走車名:エンマ
ランク:A8
今節の成績:4着・4着・5着・1着
G1優勝:2回(15年伊勢崎:シルクカップ)
久門も中村杏亮と同様に、今節3日目まで連対なしだったが、準決勝戦で勝負強さを発揮した。エンジンが「昨日より、けっこう良かった」ことと、レース序盤で「いいところに付けることができた」ことを勝因にあげる。優勝戦に向けても「(鈴木宏より)強めだったし、微調整。タイヤは低いので考えます」。G1優出は昨年8月飯塚のダイヤモンドレース以来。優勝戦は2枠で、展開のカギを握る可能性も高く、約8年ぶり3回目のG1優勝を目指す。
2着/鈴木宏和(浜松32期)
競走タイム:3.389
競走車名:ナアーモ
ランク:S15
今節の成績:4着・4着・4着・2着
G1優勝:0回
準決勝戦は直後に外枠で落車のアクシデントがあったが、センター枠からしっかりと切れ味鋭いスタートを切って、レースの主導権を握った。優出は決めたものの、「ドドド(不正振動)が直らない」ため、タイヤと足回りの整備を詰めていく。今年はG1で4回の優出。SG優出も果たして、年末には初のスーパースター王座決定戦トライアル戦が待っている。今回の優出メンバーの中で、記念タイトルがないのは鈴木宏だけ。マシンを修正して、「問題ないです」という得意のスタートから、今回も念願のG1タイトルを目指す。
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【最終日・12R=優勝戦】
*8周回4,100m 10mオープン戦
1/丸山智史(山陽31期)
2/久門徹(飯塚26期)
3/鈴木宏和(浜松32期)
4/中村杏亮(飯塚33期)
5/荒尾聡(飯塚27期)
6/中村雅人(川口28期)
7/黒川京介(川口33期)
8/鈴木圭一郎(浜松32期)
準決勝戦は優勝候補の一角だった青山周平の敗退はあったものの、個性派の好メンバーがそろい楽しみな優勝戦となった。
まず、今節ただひとり初日から4連勝で勝ち上がってきた7・黒川京介に注目が集まるだろう。エンジン状態も本人が太鼓判を押しており、完全優勝で2回目のG1優勝を手にするのか。また、黒川と同期の中村杏亮も準決勝戦を1着で突破。今年3月には地元G2を初制覇しており、今度は地元G1の初制覇(今年4月に山陽でG1は優勝済み)に挑む。
もちろん、現行ランクNo1の鈴木圭一郎も2日目から3連勝&オール連対でしっかりと優出。大外枠から貫禄のレースを見せつけよう。
そして、荒尾聡。ここまで苦しい戦いが続いているが、地元G1の優勝戦でどこまで仕上げてくるか。百戦錬磨の走りに期待したい。
なお、最終日の天気は、降水確率0%の晴れ予報。雨の心配をすることなく、良走路でのスピードバトルが展開されそうだ。
今回の「チャリロト杯G1開設67周年記念レース」を制するのは、果たして……!?
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【過去の飯塚G1・プレイバック】
2023年8月ダイヤモンドレース
優勝:長田稚也
2022年11月開設記念レース
優勝:加賀谷建明
2022年8月ダイヤモンドレース
優勝:青山周平
2021年12月開設記念レース
優勝:岩見貴史
2021年7月プレミアムカップ
優勝:永井大介
2021年6月ダイヤモンドレース
優勝:荒尾聡
2021年1月開設記念レース
優勝:高橋貢
2020年7月ダイヤモンドレース
優勝:荒尾聡(P-Navi編集部)