2023/05/07(日) 20:11
第77回日本選手権競輪G1(最終日)
5月2日よりスタートした競輪界最高峰の戦い「第77回日本選手権競輪G1」。
今年は平塚競輪場を舞台に争われ、本日7日、最終日の決戦を迎えた。
初夏を思わせる気候に呼応するかのような、熱戦が繰り広げられた開催中盤。二次予選ではS級S班の新田祐大や松浦悠士が勝ち上がりを逃す波乱となると、準決勝では郡司浩平とゴールデンレーサー賞を勝った守澤太志がアクシデントで離脱するなどハイスピードレースは激しさを増した。
その激戦を勝ち抜いたのは、2走目以降は圧倒的な存在感を示した脇本雄太と古性優作。連日パワーあふれる機動力で躍動した新山響平や卓越した捌きの佐藤慎太郎、和田圭の北日本勢。そして、初のG1決勝進出を果たした犬伏湧也と山口拳矢、S班から陥落したが復活の狼煙を上げる清水裕友、運と実力を兼ね備えたベテラン香川雄介。以上の9選手が決勝進出を決め、総参加選手162名の頂点を争った。
雨の中のレースとなった決勝。主導権を握った犬伏の4番手から、山口が全力で追い込み、ゴール直前で清水をとらえて1着。山口は日本選手権競輪2回目の参戦、さらにG1初の決勝進出で、G1初タイトルを獲得。今年の「ダービー王」に輝き、ファンの声援を独り占めにした。
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【日本選手権競輪G1(最終日)11R=S級決勝】
1/脇本雄太(SS・福井94期)
2/佐藤慎太郎(SS・福島78期)
3/清水裕友(S1・山口105期)
4/山口拳矢(S1・岐阜117期)
5/新山響平(SS・青森107期)
6/和田圭(S1・宮城92期)
7/犬伏湧也(S1・徳島119期)
8/香川雄介(S1・香川76期)
9/古性優作(SS・大阪100期)
【レース展開】
誘導以下、1脇本-9古性、5新山-2佐藤-6和田、7犬伏―3清水-8香川、4山口で周回。まず犬伏が動いて、車間をあけていた脇本をかわすと、中四国ラインに単騎の山口が続き、5番手に新山、脇本は8番手となる。犬伏は赤板2コーナーからペースを上げて先行態勢に入っていく。隊列はそのまま、打鐘、最終HSを通過。最終2コーナーから中団の新山も捲りを仕掛けるが、犬伏マークの清水が番手から捲り発進。新山不発で、マークの佐藤は最終2センターから前に切れ込む。清水が粘りこみを図るが、直線大外を山口が鋭い差し脚を繰り出して1着。2着に清水、3着に佐藤が入線した。
【日本選手権競輪G1(最終日)11R=S級決勝・結果】
2車単4-3 4,640円(17番人気)
3連単4-3-2 20,640円(69番人気)
決まり手:差し-捲り
優勝/山口拳矢(S1・岐阜117期)
今回成績/一1・二3・準2・決1
次走出場予定/玉野F1(5月18日~20日)
信じられない気持ちが大きいです。なんとなく、一昨年の共同通信社杯を獲った時のように、いけそうな予感がありました。G1の決勝が目標で、優勝はまだまだと思っていたので、嬉しいです。一つ上の(清水)裕友さんは、若いうちからS級S班だったことや、父(山口幸二)が初めてG1を獲ったのが30歳だったので、それまでには獲りたいと、漠然とした目標があり、達成できてよかったです。来年からS級S班で、それを意識しないのは難しいと思いますが、自分のスタイルを崩さないようにと思っています。
(決勝は)初手で、あの並びになった時点で、犬伏(湧也)君が主導権を握ると思ったので、その後ろからと考えました。そして、裕友さんは出ていくタイミングが上手いと思ったので、その動きを見てから。もう、前しか見ていなかったので、後ろの状況は分からなかったです。最終2コーナーは、自分で行こうと思いましたが、裕友さんが番手から出て行ったのが見えたので、あとは、後方からの仕掛けに被る前に出て行こうと思いました。意外と踏んだ感触が良かったので、いいところまで行けるかなと思いましたが、(佐藤)慎太郎さんにブロックを喰らってスリップしたので、どうなのかなと。最後は、抜いた感触があったのですが、ビジョンで、自分が映し出されるまで、確信が持てなかったです。
自分がG1を優勝した衝撃が大きすぎて感情が追いついていないです。他のG1も勝てたらいいですが、まずはグランプリが確定したので、そこを優勝できたら一番いいです。F1など走れるところを走りながら、調子を維持できたらと思います。
(P-Navi編集部)