【競輪祭特集】郡司浩平選手インタビュー

2022/11/20(日) 12:04

【競輪祭特集】郡司浩平選手インタビュー

【第64回朝日新聞社杯競輪祭/特集】
郡司浩平選手インタビュー

KEIRINグランプリ出場をかけた最後のビッグレース「第64回朝日新聞社杯競輪祭」が22日に、小倉競輪場にて開幕します。今年も1月から熾烈な争いが繰り広げられてきた競輪界。このナイター6日間で、すべてが決着します。今回の競輪祭特集では、出場するチャリレンジャーの中から、現在賞金ランキング6位につけている郡司浩平選手に直前インタビュー。気になる調子や、競輪祭へ挑む現在の心境をうかがいました。

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現在のコンディションと練習環境は?

編集部「まず、とても気になるのが、11月防府記念の決勝での落車ですが、ケガの具合はいかがでしょうか?」

郡司「体の方はようやく普通に戻ってきました。あとは落車なので、体だけでなく自転車の微調整もしてきました。打撲とかだけだったので、ケガは時間がたてば治る。幸いにも時間はあったので、そういう面でもしっかりケアできました。大丈夫です」

編集部「練習を再開されたのは、いつくらいでしたか?」

郡司「さすがに何日間はケアと治療に専念しましたが、それから練習はじめて、今では普通に練習ができている状況ですね」

編集部「練習は今、どちらでされていますか?」

郡司「今は川崎競輪場が改修工事中でバンクが使えないので、基本的には平塚競輪場に行っています。川崎の選手もかなり平塚に行っていますし、平塚にいる選手とも一緒に練習している感じですね。平塚の選手とは普段そこまで一緒に練習する機会がなかったので、良いメンバーと良い練習ができています。川崎からは自分より下の後輩とも一緒に行くので、『みんなでやろう』と活気もあふれますし、平塚の方でも積極的にバンク練習に参加してくれています。みんなで意識を高めながら、いろいろなメニューもできるため、質の良い練習ができていますね」

編集部「練習環境が変わって、影響はないですか?」

郡司「調整などの影響はないのですが、練習地が遠くなるわけなので、移動時間が余計に取られてしまうことはありますね。他にやりたいことができなくなったり、朝はいつもより早く起きなくてはならないとか、そういった面での大変さはあります。朝早くに行けば、片道40分~50分くらいで着くのですが、通勤時などで車が多い時は、普通に1時間以上はかかってしまいますので」

編集部「競輪祭が目前に控えて、落車はありましたけれど、今は体調面も問題なし?」

郡司「そうですね。前回の防府を走っていた時も、身体はかなり良かったですし、自転車もかなり噛み合っていました。最近の中では手応えがあったのですが、それが落車によって、微妙なズレや一体感を見つめ直さなければならなくなりました。そこだけは、走ってみないと分からないところですね」

グランプリを見据えて、一走、一走を無駄にできない
郡司浩平

編集部「今年の後半戦は。郡司選手の走りは充実ぶりが際立っているように感じますが」

郡司「状態的には、自分の中で、体も非常に良い状態をキープできていましたので、あとは結果だけというところでした。ですが、そこが競輪の本当に難しいところだと思いますが、調子が良ければ勝てるわけではないですし、調子が悪い時に『今回は成績が良かったな』という場合もあります。タイム競技ではない、レースだからこそ、たとえ調子が良くても、展開が良くても、勝てないことはあるものなので、そこについては、特に気にしていなかったです。調子がいいのだから、普通にこのままいけば結果はついてくるかなと思っていましたね」

編集部「序盤戦は、ビッグレースでは準決勝が、記念では決勝が壁になっていたという郡司選手のコメントもありました」

郡司「そうですね。記念の決勝やビッグレースの上位のレースは、いつも戦っているメンバーで、脚力的には、そこまでは変わらないと思っています。脇本(雄太)さんは、ちょっと抜けている感じはありますけどね。他の選手とはそこまで差はないと思うので、あとはレースでの一瞬の隙やミスの差だと思っています。そこが結果につながっていました。良い時はそういう場面での判断も早くなりますし、身体の反応も良くなりますね」

編集部「近況は9月の共同通信社杯で逃げ切り、熊本記念in久留米では番手で優勝。いろいろな状況で、しっかりと結果を出している印象です」

郡司「脚力だけでは、強い選手がいる中では勝てないので、幅を広げなくてはいけない。その中のひとつが戦法だと思っています。このメンバーならどうやったら勝てるのか、どういう戦法を取るべきか、しっかりと考えないといけないことは、自分の中で常に思っていること。そのためにも、普段から何でもできるように練習はしています。もちろん先行もできないといけないですし、引けない位置では引けない。すべてを含めた総力戦をやっていくつもりです。タテの脚力だったら、若い子にも勝てないので(笑)、対応していかないといけないです」

編集部「本当にいろいろなバリエーションの番組が多いですよね。それだけ求められるものも、とても多いと思いますが」

郡司「そうですね。もちろん人気にもなりますし、結果だけではなく、内容も求められる立場ですから。1着を取れば、何をやってもいいというものではない。1着の取り方までお客さんは見ているので、期待してもらっているのはありがたいですし、その分、今は応えなくてはいけない気持ちも大きくなっています」

編集部「さて、競輪祭についてですが、6日制ナイターになって5年目になりました。開催へのイメージはいかがですか?」

郡司「選手によるとは思いますが、一年間の最後のG1でピリピリ感がありますし、6日間のナイターですし、自分としては『今年も、この時が来たか……』という感じがありますね」

編集部「今年は、11月19日現在の賞金ランキングで第6位。グランプリ出場が濃厚という状況での参戦になります」

郡司「臨み方も気持ち的には変わってくるとは思います。ただ、まだ当確ではないので、そこはもちろん頭に入れながら、しっかりと気を引き締めながら、少しでも良い着、良いレースを走れるようにという思いです。G1決勝にも今年は1回しか乗れていないですから、もう1回乗りたいですね。6日間は長い戦いですけど集中力を切らさずに。まだグランプリは決まってはいないですが、グランプリを見据えるためにも、一走、一走を無駄にはしないようにしたいと思っています」

編集部「しかも、今年は特に平塚でのグランプリ開催ですからね」

郡司「そうですね。ここまで来たので、まずはしっかりと出られるように、チャンスを逃さないように、がんばりたいと思います」

編集部「最後に、チャリロトのユーザーにメッセージをお願いします!」

郡司「いつも応援ありがとうございます。競輪祭はしっかりと集中して、年末のグランプリを走れるように、競輪祭も優勝できるように悔いのないレースをしたいと思います。よろしくお願いします!」

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(郡司浩平プロフィール)
1990年9月4日生まれ、神奈川県出身。父は元競輪選手の郡司盛男。2011年1月に99期生として川崎競輪場でデビューを果たす。ここまで獲得したG1タイトルは2020年11月小倉競輪祭、2021年2月全日本選抜競輪。今年は9月に共同通信社杯で、自身3回目のG2優勝を達成。2019年から3年連続でKEIRINグランプリに出場中。11月19日現在で賞金ランキング6位につけている。

※文中の敬称略

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◆ガールズグランプリ2022トライアルレースに出場する鈴木美教選手のインタビューはこちら(P-Navi編集部)

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