【佐世保競輪G3】山田庸平が記念初優勝

2022/07/26(火) 18:48

【佐世保競輪G3】山田庸平が記念初優勝

2022年7月26日 佐世保競輪G3

佐世保競輪開設72周年記念「九十九島賞争奪戦」最終日

例年は12月開催の佐世保記念が、今年は8月開催として7月23日から26日の4日間、まさしく「熱戦」が展開された。
初日特選を制したのはS級S班の郡司浩平。郡司は二次予選は地元の井上昌己とワンツー、準決勝は豪快捲りで和田健太郎とワンツーを決めるなどシリーズをけん引していたが、決勝当日に病気により欠場が発表された。
地元九州勢は中川誠一郎、山田庸平、井上昌己の特選組3名が決勝進出。特に中川は2日目にバンクレコードを更新する快速ぶりを披露した。決勝では初日特選とは並びが異なり、中川が先頭の布陣で挑むことに。5月佐世保の全プロを優勝しているS班の守澤太志や、目標不在になった和田健太郎も注目を集める一戦となった。
郡司の欠場で8車立てになった決勝レースは、九州ラインが前受けを選択。和田健太郎が一度切ったところを、中川が仕掛けて主導権取り。守澤も追い上げるが、中川マークの山田が抜け出して記念初優勝のゴールに飛び込んだ。山田は賞金ランキング7位。また一歩、グランプリ初出場に近づく優勝劇となった。

※3日目のレポートはこちら

【佐世保競輪G3(最終日)12R=S級決勝】
1/井上昌己(S1・長崎86期)
2/守澤太志(SS・秋田96期)
3/郡司浩平(SS・神奈川99期)
4/杉森輝大(S1・茨城103期)
5/山田庸平(S1・佐賀94期)
6/伊藤信(S2・大阪92期)
7/和田健太郎(S1・千葉87期)
8/和田圭(S1・宮城92期)
9/中川誠一郎(S1・熊本85期)

【レース展開】
佐世保競輪G3決勝の周回中

佐世保競輪G3決勝の最終HS

佐世保競輪G3決勝の最終2コーナー

佐世保競輪G3決勝のゴール

誘導以下、9中川-5山田-1井上、4番手は外に7・和田健、内に2守澤-8和田圭で並走、さらに単騎の6伊藤、4杉森が続いていく。赤板過ぎに、外並走の和田健が動いて2コーナー過ぎに先頭に立つと、2番手になった中川は打鐘で仕掛けて、九州ラインが主導権を握っていくと、和田健が4番手に入り、守澤が5番手の態勢となる。最終HSから伊藤が捲りを打つが、これは中団付近までで不発。2コーナーからは守澤が追い上げるが、中川追走の山田は最終BS過ぎから捲りで抜け出す。守澤、和田圭の東北両者が前を追うが、山田が押し切って優勝。2着に守澤、3着に和田圭が入線した。

【佐世保競輪G3(最終日)12R=決勝結果】
2車単5-2 1,420円(3番人気)
3連単5-2-8 7,600円(20番人気)
決まり手:捲り-マーク

優勝した山田庸平
優勝/山田庸平(S1・佐賀94期)
今回成績/特6・二1・準1・決1
次走出場予定/小倉F1(8月1日~3日)

嬉しいです。
今日は(中川)誠一郎さんに全部任せていました。
単騎もたくさんいたので、そんなにレースは動かないのではないかと想像していましたが、和田(健)さんが並走から切ったのは想定外。でも、誠一郎さんがしっかり逃さず、仕掛けてくれたので。
地元の(井上)昌己さんにも番手を回せてもらっていたので、そのことも考えていました。
チャンスある仕掛けをしないといけないと思い、何とか決めたいと早めに踏みましたが、4コーナーで(後ろが守澤に)気づいて、うまくできませんでしたね。
自分には余裕がありました。
賞金ランクは少し意識はしていますが、まだ力がないので、しっかりと力をつけて、その結果で(グランプリに)出られたらいいなと思っています。
これからも目の前の一戦一戦で、しっかりと積み上げていきたいと思います。

記念初優勝を果たした山田庸平の表彰式

※注目チャリレンジャー・ピックアップ!
渡邉雅也選手のインタビューは

【注目チャリレンジャー・ピックアップ】
渡邉雅也
今回の敗戦を、必ず次に生かしたい
渡邉雅也(S2・静岡117期)
チャリレンジャー(スポンサード選手)

-今回の佐世保競輪G3が記念初参戦(9・1・8・8着)でした。
「自分のスタイルではないことばかりでしたが、力不足すぎて、何とも言えないですね」

-今回のスタイルは意識的に?
「いや、そうではないです。タイミングを見て仕掛けて、ああいう形になりました。もっと自分のスタイルを貫いても良かったのかなとは思います。今は、自分を貫きつつ、たまに魅せるレースもしていけばいいのかなと。あまり好かれるスタイルではないかもしれないですけどね。ただ、もうS級に上がったので、そのような感じででやっていきたいとは思っています」

-地元静岡F1がS級初戦(1・4・4着)でした。
「地元戦はけっこう自分のスタイルでやらせてもらいました。でも、まだそこでもS級選手との差を感じましたね。もちろん、今回の佐世保はG3なので、さらに差を感じました。何もできなかったことが、不甲斐ないです」

-S級戦で感じる「差」はどこですか?
「佐世保の最終日もそうですが、何もできかなったので。3日目も先行はできたけど、何とも言えない結果でした。とにかく、スピード、持久力、そして判断力、その全てですね。まだS級の流れに乗れていないし、9車立てということもあり、もっとレース見て、勉強して勝てるように、がんばりたいです」

-佐世保記念は2日目に1着がありました。
「はい。でも、2日目はすんなり捲らせてもらっただけだったので。1着は1着で嬉しかったですけど、もっと自分で動いて、位置を取って、どかしたりして1着なら、もっと納得できたと思います。次にG3を走るときは、自分で動いて、位置を取って、というレースを、もっとやっていきたいです」

-S級戦は厳しい? それとも楽しい?
「もう下には落ちられないという緊張感がすごくありますけど、強い選手と戦えるのは楽しいです。周囲もみんな意識がすごく高いので、いろいろなところから学ぶことがあります。たくさん刺激をもらえて、S級でやっと競輪だなと感じています」

-今後のスタイルについて、今の考えは?
「先輩方には『魅せるレースを』と言われますが、自分では無くなってしまう感じもあって。もちろん魅せるレースもしますし、アピールできるところでは自分のスタイルでいきたいですが、まだまだスタイルについては悩んでいるところです。佐世保は最初のG3だったので、消極的というよりは積極的に動きたかったのですが、最終日も流しすぎて、内をすくわれてしまいました。今思えば、4コーナーでもっと駆けておけばよかったです」

-S級戦はそれほど隙がないのですね。
「本当にないです。A級ではあそこで流していても、全然、仕掛けて来ないのですが、S級は行かないと来る。行かないとダメだということを、今回は学びました」

-1走ずつが経験ですね!
「はい。今回の負けも次につながると思っていますし、しっかり生かさないといけないと思います。また次を見据えて、頑張りたいです!」

渡邉雅也(P-Navi編集部)

閉じる

新着ニュース一覧