Jプロツアー第3戦・西日本ロードクラシック広島大会DAY2

2022/05/13(金) 16:53

Jプロツアー第3戦・西日本ロードクラシック広島大会DAY2

JBCFロードシリーズの最高峰、Jプロツアーの第3戦は「西日本ロードクラシック広島大会DAY2」として、前日と同会場の広島県中央森林公園で4月17日に開催された。JBCFロードシリーズのレースにはレーティングがあり、そのランクに乗じたポイント配分が決められている。この日のDAY2は、2番目に高い「ゴールド」に分類されるレース。通常ランクの「ブロンズ」に比べて倍のポイント配分となるため、年間総合順位を争う上では大きなウエイトを占めるレースとなる。距離は13周159.9kmが予定されていたが、Jプロツアーレースの前に行われた他カテゴリーのレースでアクシデントがあり、1周減らした12周147.6kmに変更された。いずれにしても長距離のレース。同じコースを用いても、距離によって戦い方は変わってくる。
最前列には、これまでの2戦で連勝し、ツアーの首位選手である証のプロリーダージャージを着る小林海(マトリックスパワータグ)、U23首位の山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling)が並び、スタートした。


前日と同じ会場で、長距離設定のレースがスタート

冒頭から抜け出しをかけ、各チームからのアタックの掛け合いが始まった。2周目に5名の選手が抜け出しに成功し、集団が形成された。メンバーには、昨年のJプロツアーリーダーであるホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)、前日も表
彰台に上がった松田祥位(チームブリヂストンサイクリング)、昨年まで全日本チャンピオンジャージを着ていた入部正太朗(弱虫ペダルサイクリングチーム)、中川拳(愛三工業レーシングチーム)、風間翔眞(シマノレーシング)と実力のある選手と勢いのある若手がバランスよく入っていた。逃げ切りの可能性も十分あるだろう。


先行する5名の集団が形成。力と勢いのある選手たちで構成されている

メイン集団の中では、先頭からCIEL BLEU KANOYAを先頭に、シマノレーシング、愛三工業レーシングチーム、マトリックスパワータグ、TEAM BRIDGESTONE Cyclingの順に各チームごとにまとまり、次の展開に向けて待機。追走がかかるほどのペースには上げられず、レースの折り返しとなる6周完了までに、差は3分20秒まで開いた。
レースが後半に入ると、連勝しているマトリックスパワータグがメイン集団の先頭に集まってペースアップを開始。先頭集団のメンバーの中で、スプリント力のある入部の存在を懸念し、トリビオで勝負するより、確実に勝利を狙える展開に持ち込みたいという思惑があるようだ。
マトリックスパワータグは先頭集団との差を、9周目には2分、10周目には1分未満まで一気に詰める。このペースアップでメイン集団は崩壊し、メンバーが20名ほどまでに絞られた。一方の先頭集団は、9周目に風間が遅れて4名となる。
そこに、差を縮めた集団からプロリーダージャージを着る小林海が合流。続いてレオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ)も加わった。トリビオとあわせて3名となったマトリックスパワータグが主導し、今度は先頭集団のペースアップと、ふるい落としを始めた。


先頭集団に小林海、レオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ)が加わり、強烈にペースアップ。これまで逃げてきたメンバーが堪えきれなくなってくる

最終周回に入ると、先頭集団のペースアップに堪えきれなくなった中川、松田、入部がこぼれおち、メンバーはマトリックスパワータグの3名のみに。前日のデジャヴを見るかのように、ラスト半周で小林がこの先頭集団からも抜け出し、単独での先行に入った。小林はそのままフィニッシュまで逃げ切り、3本指を立てゴール。開幕3連勝を達成した。


マトリックスパワータグの3名が表彰台を独占

2位にキンテロ、3位にトリビオ、さらには4位にフランシスコ・マンセボまでが入り、マトリックスパワータグが1位から4位までを独占。チームの圧倒的な強さを見せつける形になった。当然のごとく、プロリーダージャージは小林が守り、ネクストリーダージャージも山本がキープした。


リーダージャージを守った小林海と山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling)

次戦は舞台を群馬に移しての開催。小林の快進撃は続くのか? 他チームの巻き返しがあるのか注目を集めた__。

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【結果】Jプロツアー第3戦
西日本ロードクラシック広島大会DAY2(147.6km)

1位/小林海(マトリックスパワータグ)3時間42分36秒
2位/レオネル・キンテロ(マトリックスパワータグ)+32秒
3位/ホセ・ビセンテ・トリビオ(マトリックスパワータグ)+32秒
4位/フランシスコ・マンセボ(マトリックスパワータグ)+32秒
5位/岡本隼(愛三工業レーシングチーム)+1分9秒

【Jプロツアーリーダー】
小林海(マトリックスパワータグ)

【U23リーダー】
山本哲央(TEAM BRIDGESTONE Cycling)

【中間スプリント賞】
1回目/風間翔眞(シマノレーシング)
2回目/松田祥位(TEAM BRIDGESTONE Cycling)

画像提供: 一般社団法人全日本実業団自転車競技連盟
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【Jプロツアー・レポート】
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Jプロツアー開幕戦!播磨中央公園ロードレース(P-Navi編集部)

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