高校時代にはJOCジュニアオリンピックカップ自転車競技大会ケイリン優勝など、競技経験のある福永。

　前検日には「250バンクに対する恐怖心はない。ただ、高校時代は部の方針で軽ギヤを使っていたので、重たいギヤを使ってのレースは未知数ですよ(苦笑)」と口にしていた。

　多少の不安を感じながらもタイムトライアルでは10秒279を出し、タイムトライアル1位と好スタート。

　予選2走と、準決勝の3走を1．0倍人気に応えて3連勝で勝ち上がった。

「周りの動きを見ながらだったので、構えて捲り追い込む形になってしまった。まだ1回も風を切ることが出来ていないので決勝では積極的なレースをしたい」と話していた。

　そして迎えた決勝戦では、残り2周からカマした福永。後続を離し、ペースに持ち込んで逃げ切った。

「無我夢中でした。後ろが離れているとは思わなかったし、ゴールの目の前で後ろから影が見えていたので押し切ったと思わなかった」とレースを振り返った。

「(PIST6が)初めてで慣れていないという事もあり、凄く緊張しました。しかも1.0倍の人気になっていたので…。でも発走前の音楽に乗る事で緊張を和らげていました。競輪とは違った雰囲気も楽しかったですね」。

　余裕のある表情に見えていたので「凄く緊張した」の言葉に驚いたが、PIST6独特の雰囲気に助けられたようだ。

　次走は地元・岸和田でのGIIIが控えている。

「今回、いい流れが出来たので、競輪でも良い結果を残せるように全開で頑張りたい。脚がパンパンになったので、しっかりケアをして競走に備えます(苦笑)」と頬を緩ませながら話してくれた。

　これからの走りにも期待が集まる。(アオケイ・宮本記者)

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