16〜18日に行われる「サマーナイトフェスティバル(GII)」は、3日間のトーナメント制とイレギュラーな番組構成。予選からの勝ち上がりは実質ほぼ2名と相当難しいレースが求められる舞台である。また、基本的には特選から登場の9名が圧倒的に有利となりそうで、いかに同地区のメンバーが準決勝まで勝ち上がることで残りの2つを優位に進めることができるかだろう。

　超短期決戦なので、各選手の調子を見極めることには最大限注視した上で車券を上手く組み立てたいところだ。

■玉野競輪場の特徴は？

　まずバンクの特徴としては1周が400mで直線は47.9mと平均に比べると9mほど短く、カントも特に癖がないので、風さえなければ先行選手にとって有利だろう。ただ、海に近い立地条件なので、昼間に関してはバック側で向かい風となることが多くそのケースでは前が不利と見るべきであろう。とは言っても、決定的な特徴がないだけに絶対的な買い時の条件はないが、逆に言えば純粋に力が問われる競輪場なのでその点には注意したい。

　下記に主に優勝が期待できる2人と人気を博する割に取りこぼす可能性がある1人を取り上げたが、残りのSS班6人についても注目が集まる。今年は絶好調の佐藤慎太郎やそろそろ大きいところを狙いたい松浦悠士、復活が待たれる宿口陽一など夏の大舞台に相応しいメンバーが揃った印象である。

　そして、ガールズについても楽しみなメンツになった。高木真備が引退によって、新女王に名乗りを挙げる選手ばかり。児玉碧衣はもちろんのこと、アジア選手権で金メダルを獲得した太田りゆや小林優香など実力者の熱いバトルが期待できそうである。男女共に3日間の凝縮した戦いを、楽しみにしたいところだ。

■倉本匠馬のおすすめ3選手

落車明けでも最強のオールラウンダー・平原康多

　高松宮記念杯競輪は宿口陽一と心中と公言するレースであったが、結果的には落車という残念な形での準決勝敗退となった。ただ、癖のないバンクで安定感抜群の競輪を見せれば脅威的な存在で、絶好調の眞杉や吉田拓也、埼玉勢など前を任せる選手が揃っており体調さえ問題なければ優勝候補に取り上げたい1人である。今年は記念3勝と文句のない活躍ぶりなので、そろそろこの辺りで大きな舞台を制したいところだ。

GIを2勝で絶好調男が夏も制する・古性優作

　不死鳥杯に関しても抽選で決勝に進むなど、運も実力も味方につけて今年は大活躍を見せている。ただ、近畿の信頼できるパートナーである脇本雄太が参戦できない点は大幅マイナス。自力勝負で優勝を狙わないといけない立場だけに意外と今回は苦戦を強いられるか。どちらかと言うと決まった勝ちパターンで突き抜けるタイプなので、人気先行型で車券の取り扱いには注意したい。

東日本屈指のマーク屋が完全復活・守澤大志

　昨年のKEIRINグランプリ前にはケガで出場を危ぶまれるなど、上半期の前半に関しては調子を崩していたが5月の日本選手権競輪で3着など徐々に復調気配にある。また、東北の先輩である佐藤慎太郎の存在も大きく、新山響平や小松崎大地、新田祐大など同地区の自力選手が準決勝まで勝ち上がれば脅威的な存在となり得る。東北勢+関東、南関東とのコンビにも注目で、今の勢いならば一気に頂点まで駆け上がる可能性まであるだろう。