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【今週の競輪好プレー】齋藤明55歳 “ここで車間切る!?” /小田原モーニング初日・予選5R

2022/05/30(月) 18:00 0 3

東京スポーツの前田睦生記者がレースの中から”思わず唸った”選手をピックアップする「今週の競輪好プレー」。今回はベテラン選手の哀愁漂う好プレーです。 前田記者直筆解説と一緒にぜひご覧ください。

5月22日 「モーニング7・オッズパーク杯(FII)」初日 A級 チャレンジ予選5Rーー

息も絶え絶え引き揚げてきた齋藤明

 宇都宮記念の準決12Rでまたしても発動した小倉竜二(46歳・徳島=77期)の立ちバック。真後ろで見ていた松村友和(42歳・大阪=88期)は「どないなっとんねん! 」と叫んだことだろう。

 5月21日のことだが、「立ちバック」は過去にも取り上げたプレーということで、今回は翌22日の小田原モーニング予選5Rをピックアップ!

 齋藤明(55歳・北海道=61期)が見せた渋すぎる好プレーだ。任せた藪下直輝(34歳・北海道=95期)が前受けから、徳田匠(25歳・京都=119期)の上昇を何度も突っ張る。突っ張って突っ張って、残り1周。徳田の渾身のスパートで、徳田は一人旅…。

 そこからが齋藤の見せ場だった。後ろが並走になっていたので、その状況を確認しながら、前の様子を把握。ゼェゼェ、ハァハァ…と声が聞こえてくる。

「おっ! 」と声が出たの3角過ぎ。「ここで車間切るの!? 」。55歳はやはり55歳。脚もいっぱいで付いていくので厳しいかと思った。

 藪下を3着に残して、2着で勝ち上がりを決めた。小田原ではレース直後、ブレスコントロールの場所までちょっとした坂をのぼってこないといけない。すぐには来れないだろう…と見ていたら、職員の方が自転車を引き取って持ってきた。その後、ユニホームだけが…。

 本人が上がってこれたのは、やや後。敢闘門に着いた時には「担架、持ってきて」と漏らしたそうだが、無理もないだろう。朝から心震えるような激走に★3つ。藪下の気合もすごかったし、なんだか競輪の哀愁を感じさせるレースだった。

藪下直輝(右)と力を合わせたレースだった

すごいで賞=★★★☆☆(星3つ)

▶︎小田原競輪 5月22日5R A級 チャレンジ予選の結果はこちら
▶︎前田節満載のコラム「前田睦生の感情移入」はこちら

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