2022/03/31(木) 10:45 0 0
熊本市営の開催でただ一人、熊本支部から準決勝に挑んだ東矢昇太。点数最上位の久保田泰弘を押しのけて、9Rに指名されたのも期待の表れだろう。イキのいい113期コンビの山崎駿哉と柿本大貴の攻防を眺めながら、最後は俊敏に捲りを決めた。初日特選は4着に終わり「もうひとつ」と状態面を嘆いていたが、この日は明るい表情で記者陣に対応した。
「車が流れるようにセッティングをいじって、初日よりも乗っている感じが流れてくれたかな。体の方も良くなっていると思う。もう少し良くなるように修正したい」。
クールダウンをし、決勝戦インタビューのVTRを録った後は、最後の一人になっても、検車場で自転車と向き合っていた。
「チェーンを替えた。これでもう少し良くなってくれると思う。降級してからまだ優勝していないので。そろそろ1回くらいしないと。熊本市営の今回で決めたい」。
今期は2年ぶりのA級で来期はS級復帰が決まっている。これで5節連続の優出。決勝は4着、2着、3着、3着と、惜敗が続いている。2020年6月30日の佐世保で優勝して以来、約1年9か月ぶりのVしか見えていないのだ。
5月のルーキーシリーズには12個、年が離れた弟の圭吾(けいご)が121期生としてデビューする。4月5日に卒業記念レースが行われる養成所ではゴールデンキャップも獲得した実力の持ち主だ。
「ちょうど一回り違って、同じ寅年です。年が近い弟は東京の丸の内でシェフをやっているけど、圭吾は競輪選手になった。刺激になっています。養成所から出てきたら、また一緒に練習をやるので。熊本は競輪場も新しくなるし、一発目の記念に出場したい。いいモチベーションで戦えていますよ」。
同じ職業でデビューする弟や、新しくなるホームバンク。さまざまな思いを胸に、年男の東矢昇太は戦っている。(netkeirin特派員)