2022/03/23(水) 19:00 0 9
世界のワッキー(脇本雄太)が、新しく生まれ変わった玉野競輪場を盛り上げる。
体の奥深い部分の疲労骨折で、本来の動きには程遠いかもしれないが自然と脚が許さない。世界の大舞台を経験して、考え方も立派になり、人間的にも風格が出てきて成長。デビュー時の、ひ弱い競輪選手のワッキーではなく、今では誰もが認めるメダリスト以上のスーパーアスリートだ。
中部、近畿のくくりでも、脇本の後ろを回れる適任者が少なく、松岡健介が一番回れる権利を持っている。脇本の後ろが地元の岩津裕介や柏野智典と言う並びも十分考えられる。昨年は玉野記念イン広島として行われ、ホームバンクの松浦悠士が優勝。圧倒的な強さを魅せており、連覇を狙ってくる。基本的に地元の取鳥雄吾をアシストするが、決勝で取鳥を男にする走りもありそう。1車噛んで松浦、取鳥、柏野、岩津と言う並びも考えられる。
今年も佐藤慎太郎はレースでも目立ち、それ以外の部分でも大きく話題を提供している。コラムの面白さ、ツイッターの人気度を考えれば、すぐに、こちら側の世界(マスコミ)でも活躍出来る。東日本で吉田拓矢との連係になるが、地区に関係なくラインを組んでおり、大物として番組マンの配慮もある。SNSからのアンチで“節操がない”と言うコメントに対しても大人の対応を取っている。
吉田は競輪祭の優勝でGI覇者の仲間入り。弟2人の話しの面白さは定評あるが、無骨な感じもあり、来年もS班の位置はキープしたい。捲りだけでなく、長い距離をもがけるのも持ち味だ。
地元の大将は実績から岩津裕介だが、点数では柏野智典が逆転している。この辺りの折り合いにも注目したい。
ワッキーの完全優勝が濃厚なシリーズだが、S班3人が、どこまで詰め寄れるかだろう。上位陣と若手選手との差が大きく、番狂わせのレースは少ないとみたい。(町田洋一)