2021/03/11(木) 09:00 0 2
58才のベテラン・小林覚はA級2班に復帰した。現在でこそA級に定着しているが、元はバリバリのS級選手だった。昔は怖さがあり、近づきがたいオーラもあった。年齢的なものもあり、前期はついにA3落ち。ズルズルと点数を下げて気づけば70点を切るベテランが多いなか、それでも小林は踏ん張った。
「本線の3番手なんてとんでもない。支線の3番手や、位置のないレースも多い」と語ってくれたように、点数を下げれば自然と回る位置が悪くなるのだが、小林は83点に迫る競走得点を持ち、そして今期はA級2班に復帰している。
「今開催はタイトルホルダーの出口真浩、太田真一、そしてグランプリ覇者の有坂直樹がいる。特別競輪は何度も出場したけど、高松オールスター(91年5月30初日)優出(8着)が最高。FI優勝はあるけど、記念の優勝がないオレは口も聞いてもらえない(笑)」。
そんな小林には2人の子どもがいる。「中3と中1だよ。最低でも65歳まで走らないと。同県の三ツ井勉さんは64歳まで現役だった。それを越えないとね」と、日焼けした顔のマスクの向こうは笑っていた。(アオケイ・伊藤博記者)