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黄金世代誕生か!? 競輪選手養成所記録会タイムから121期生の将来を占う

2022/02/04(金) 12:00 0 6

競輪界史上3、4人目となる早期卒業者として注目を集めた121期生の太田海也中野慎詞。1月にデビューを果たすとあっさり2場所連続で完全優勝を飾りポテンシャルの高さを見せつけた。そうなると太田、中野以外の候補生のレベルも気になるところだ。養成所で行われた記録会の結果から121期生の将来性を占ってみた。(netkeirin編集部)

養成所卒業まであと1か月。厳しい訓練や能力が審査される記録会に臨み、候補生たちはプロデビューを目指す(提供:JKA)

 JKAが公表している「日本競輪選手養成所記録」を基に、直近5期生分の距離別平均タイムを集計してみた。

 デビュー最速GII優勝記録を更新した山口拳矢松山記念を優勝した町田太我などの117期や、素質の片鱗を見せ始めた吉田有希犬伏湧也などがいた119期もレベルは高かったが、121期は全ての距離でタイムを更新。太田、中野が早期卒業後に行われた3回目の記録会でも、1000mTTでは期別平均最高タイムを出すなど、層の厚さを感じさせた。

競輪選手養成所記録会平均タイム

200mTT400mTT1000mTT3000mTT
121期11.1723.2969.053'57.36
119期11.2123.5869.143'58.14
117期11.3323.5170.034'02.02
115期11.4923.8870.814'04.01
113期11.6323.9970.964'04.24
111期11.6924.2471.594'02.81

※117期以降は第1回から第3回までの計3回の平均タイム
※111期~115期は試走から第4回まで計5回の平均タイム
※112期、114期、116期、118期、120期はガールズ

 続いては、記録会が計3回になった直近3期生の距離別タイムの上位10名を比較してみた。ちなみに記録会が3回になったのは117期から。それ以前は試走から第4回まで計5回が行われていた。

 117期の寺崎浩平のような、ずば抜けたダッシュ力を持った選手は見当たらないが、層の厚さを感じさせる。選手としてバランスが求められる1000mではその傾向が顕著であり、10位の堀が出した記録は119期なら3位、117期でも3位相当に値する。

200mタイム比較TOP10

121期119期117期
太田海也
10″51
犬伏湧也
10″51
寺崎浩平
10″33
中野慎詞
10″69
山根将太
10″55
長谷部龍一
10″66
村田祐樹
10″72
志田龍星
10″73
山川奨太
10″79
荒川仁
10″73
中島詩音
10″74
貴志修己
10″83
安倍大成
10″74
上杉嘉槻
10″78
青柳靖起
10″86
一丸尚伍
10″74
佐藤啓斗
10″79
小浦凪
10″86
末廣快理
10″74
木村佑来
10″80
藤田周磨
10″86
山口多聞
10″75
吉田有希
10″82
大森光明
10″87
真鍋智寛
10″77
木村皆斗
10″83
町田太我
10″88
岸田剛
10″77
上野雅彦
10″85
谷元奎心
10″88
----鈴木玄人
10″88

400mタイム比較TOP10

121期119期117期
太田海也
22″08
犬伏湧也
22″01
寺崎浩平
21″99
真鍋顕汰
22″14
山根将太
22″10
町田太我
22″29
山口多聞
22″17
木村皆斗
22″40
石原颯
22″36
安倍大成
22″18
志田龍星
22″48
青柳靖起
22″45
村田祐樹
22″22
北井佑季
22″50
坂本紘規
22″47
中野慎詞
22″23
田口勇介
22″56
鈴木陸来
22″63
大川剛
22″32
木村佑来
22″58
貴志修己
22″64
⾧谷川裕一
22″35
梶原大地
22″67
山川奨太
22″67
東矢圭吾
22″40
福元啓太
22″70
小笠原光
22″68
荒川仁
22″50
上杉嘉槻
22″70
小浦凪
22″78

1000mタイム比較TOP10

121期119期117期
村田祐樹
1′04″86
山根将太
1′04″99
菊池岳仁
1'04.05
太田海也
1′05″37
志田龍星
1′05″77
山口拳矢
1′06″18
岸田剛
1′05″42
窪木一茂
1′06″06
長田龍拳
1′06″29
末廣快理
1′05″63
木村佑来
1′06″21
町田太我
1′06″43
真鍋顕汰
1′05″72
犬伏湧也
1′06″39
石原颯
1′06″90
荒川仁
1′05″82
鈴木浩太
1′06″61
下井竜
1′07″15
中野慎詞
1′05″93
吉田有希
1′06″67
長谷部龍一
1′07″29
治田知也
1′05″93
上杉嘉槻
1′06″71
青柳靖起
1′07″35
東矢圭吾
1′06″07
木村皆斗
1′06″87
寺崎浩平
1′07″37
堀航輝
1′06″26
上野雅彦
1′06″96
梁島邦友
1′07″45

3000mタイム比較TOP10

121期119期117期
太田海也
3′41″03
窪木一茂
3′38″49
町田太我
3'45.79
近谷涼
3′41″78
木村皆斗
3'43.48
下井竜
3'46.91
山口多聞
3′44″53
山根将太
3'43.51
寺崎浩平
3'48.00
岸田剛
3′45″83
北井佑季
3'45.46
梁島邦友
3'48.46
後藤大輝
3′46″03
石田拓真
3'45.51
坂本紘規
3'48.64
東矢圭吾
3′46″32
徳田匠
3'45.99
村田瑞季
3'49.30
安彦統賀
3′46″34
菅野航基
3'47.50
青野将大
3'49.52
橋本陸
3′46″85
新村穣
3'47.52
太田龍希
3'50.52
矢部駿人
3′46″91
原井剣也
3'47.82
櫻井祐太郎
3'50.79
原田翔真
3′47″37
鈴木浩太
3'47.88
久田裕也
3'51.73

 好タイムで走った121期生は過去最多となる15名がゴールデンキャップを獲得した。デビュー前の能力を測る指標でもあるゴールデンキャップは、200m、400m、1000m、3000mの全ての距離で基準タイムをクリアした候補生のみに授与され、訓練時に金色の帽子を被ることが出来る。また、獲得1回あたり20万円、全3回の記録会で獲得するとボーナスで100万円が支給される。

ゴールデンキャップ獲得者

獲得者数獲得者名
121期15名中野慎詞後藤大輝荒川仁村田祐樹室井蓮太朗纐纈洸翔治田知也梅崎隆介齋藤雄行東矢圭吾岸田剛真鍋智寛大川剛太田海也山口多聞
119期7名志田龍星渡口勝成山根将太木村皆斗吉田有希田口勇介北井佑季
117期6名寺崎浩平山口拳矢菊池岳仁青柳靖起町田太我坂本紘規
115期2名坂井洋藤井侑吾
113期0名なし
111期0名なし

 15名のうち複数獲得者は太田、中野も含めると5名。中でも注目なのが村田祐樹候補生(富山・23歳)だ。日体大出身で2019年国体でケイリン1位。養成所では全での記録会でゴールデンキャップを獲得。ダッシュ力はやや見劣るが、1000mは1′04″86と太田を上回るタイムを叩き出した。

 過去回生との記録比較や、すでにデビューし6連勝を飾った太田、中野のレースぶりから、黄金世代になる可能性を秘めている121期生。同期だけで競うルーキーシリーズを経て、本格デビューは初夏になるが、連勝街道を走る選手が多数生まれそうな雰囲気があり、車券購入の際はチェックしておきたい。

『netkeirin』公式YouTubeでは、その他の第3回記録会ゴールデンキャップ獲得者のインタビューや121期最速タイムをマークした村田候補生の1000mTTを公開中です。

『netkeirin』公式YouTube

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