予選は同期の鈴木薫に前を任せた一戦。直線の伸び比べでわずかに稲垣裕之に先着を許したが、2着で一次予選を突破した。

　レース後佐藤は「9車のレースは初めてみたいなもん。うねりが大きく波に酔わされましたね。今日に関して言えば同期の鈴木君が頑張ってくれたおかげです。それに尽きますね」と同期の頑張りを讃えた。

　そんな佐藤は二次予選で伊早坂駿一とタッグを組む。
　格上の深谷知広がいる激戦区に組み込まれたが、佐藤は嫌な顔ひとつせず意気込みを話してくれた。

「深谷さんがいるけど、何とかなると思う。だいたいイメージも湧くし、自分のやるべきことも分かっている。伊早坂君次第なところはあるけど、彼は強いし、頑張りたい」

　さらに「S級はみんな格上の選手。勝ったら大金星だし、負けても引き分け以上の気持ちで走っている。甘くないから簡単に準決に上がれるとは思っていないけど、前回の名古屋でそこそこやれそうな手応えは掴みました」と話してくれた。

　A級時代から見せてきた勝負根性はかなりのもの。ヨコの動きも苦にしないタイプだし、同県の後輩を足場に初の準決勝進出も十分ありそうな雰囲気だ。(アオケイ・石濱記者)