2021/12/24(金) 22:00 0 5
初日が会心の逃げ切りだった土生敦弘。深谷知広と初対戦の二次予選は、先行態勢に入りかけたが、7番手から深谷が猛然と巻き返す展開。叩かれた土生だったが、深谷ラインの3番手が離れ、3番手を確保した。駆けているのはあの深谷。4着でも準決勝に進めるだけに、土生は動かないだろう。いや、動く必要がない。と誰もが思っていただろうが、土生はBSから捲りに出た。しかし、車は進まず結果的に大敗となった。
「おとなしくしとけば良かったですね。せっかくいい位置を取れて、4着権利だったのに。“とにかく行ってみよう”と捲ったけど、1ミリも前に進まなかった。さすが、あれがトップレベルですね。まあ収穫はありましたけどね」
後ろを回った鷲田佳史は「仕掛けなくて良かったんですけどね。でも、あの姿勢は凄い」のコメントがあった。検車場では、同期の松岡辰泰から「なんで仕掛けたの〜」とからかわれてもいた。土生の車券を買っていた人は“なぜ仕掛けたのか”と思っただろう。
結果的には、深谷に真っ向から力勝負を挑んで玉砕。セオリーを無視した、無謀にも思える捲りだったかもしれないが、あそこで仕掛けられる選手はどれほどいるだろうか。今後、土生と戦う選手からしてみれば嫌な選手に映ったであろう。目先の結果だけを見ると失敗だったかもしれないが、長い目で見るとけっして悪くない敗戦だったのではないか。今後の戦い方にも注目していきたい。(netkeirin特派員)