1、2班戦の初戦だった4月以来の武雄参戦。当時は初々しかったが、見た目も大きく変わった。そしてなにより、積極性がかなり増した。近況の3節は全てのレースで最終バックを奪取。先行選手がこだわるバック本数が急上昇中だ。徹底先行に変貌したのか。

「たまたまなんですよ。意識はしていません。自分の一番やれる方法でやろうと思っていたら、なんだかんだでこうなった。でもダメですね。前回は地元なのに予選で飛んでしまって。帰りたいくらいメンタルがズタズタにやられたけど、連勝できて良かったです」

　1、2班戦初戦だった4月の武雄は準優勝。直後の松山では優勝も飾った。
「上がりたてが一番強かった気がする。今はなんか、勝てないですね。来期はＳ級点を取りたいから、そんなことも言ってられないですけど。同門の後輩がデビューしてくるし、恥ずかしい姿は見せられない。同期はみんな強いけど、自分は自分のペースで。今できることをしっかりとやっていくだけです」

　20歳とは思えない落ち着きぶり。そして現状をしっかりと把握している。周囲に惑わされず、今できることを着実にこなす。レースの主導権を奪う走りは、確実に来年以降につながっていくはずだ。(netkeirin特派員)