2021/02/24(水) 12:00 0 3
いよいよ2月25日(木)よりいわき平競輪開設70周年記念・いわき金杯争奪戦(GIII・最終日2月28日)がいわき平競輪場で開催される。同レースの注目選手やレース展望について、闘う競輪記者・町田洋一氏に話を伺った。
今回の記念は特別競輪が終わり中0日の変則ローテーションでの開催となる。そのせいかビッグネームが参加しづらい大会ではあるが、逆にいえば若手自力選手にとっては“おいしい”大会になるだろう。賞金も変わらないし、決勝3着以内なら競輪祭(朝日新聞社杯競輪祭)のシード権も得られる。協賛競輪のGIIIでなく、普通のGIIIなのでレースの格式も高いままだ。
今回参加の選手で一番高い競走得点を持つのは新鋭・森田優弥だ。昨年末のヤンググランプリは3着、年頭の大宮記念(東日本発祥倉茂記念杯)では平原康多の優勝に貢献。前回の松戸FIジャパンカップ・鈴木誠杯も完全優勝と乗りに乗っている。今回は受けて立つ立場でどういうレースができるかだが、本格的なブレイクを印象付けるには絶好の舞台になるだろう。初日の特選では同県池田勇人との連係。池田は器用なレースは出来ないが自力選手で、大きく車間を切る事ができるのは強み。
次に評価したいのは、オールドルーキーの皿屋豊だ。市役所勤務から競輪界入りしたのは有名な話。今の中部の手薄な戦力の中では貴重な機動型と言える。昨年の競輪祭(朝日新聞社杯競輪祭)では一次予選を1着でクリア。広島記念(ひろしまピースカップ)でも準決は1着で決勝4着と見せ場を作っている。今年はこれが初の記念レース出走だが、大暴れする予感もある。気持ちの優しさがレースに出ており、浅井康太ぐらいの勝負根性が出てくればさらに面白くなる。
佐々木豪も全く引けを取らない。このバンクを得意にしており、豪快なカマシ・捲りには目を見張るものがある。一度乗せてしまうと手が付けられないタイプだし、昨年末の千葉記念(滝澤正光杯in松戸)では準決まで無傷の3連勝だった。
地元の大将格は飯野祐太だ。佐藤慎太郎、山崎芳仁、渡邉一成、成田和也らが不在の中で、責任あるレースが求められるだろう。あまり大きな事を言う選手ではないが、今回は早々と優勝宣言をしている。弟子の数も多く、人間的にも素晴らしい選手だ。初日特選では櫻井正孝との連係になるし、今節は番手回りのレースが基本となる。引き出し役をやらせたら日本で一番上手いと定評があるし、今回は、後輩達の手助けを受けたい。
実績ある荒井崇博は年齢的な衰えは見せていない。やはりそこは自力がある分、マーク屋と違うところ。九州の後輩との連係が基本だが、メンバー的に佐々木豪とも連係ができるかもしれない。
予選からはナショナルチームのメンバーの菊池岳仁、復活気配の堀内俊介、クレバーな桐山敬太郎、そして神山雄一郎らがレースを盛り上げる。