佐藤慎太郎のファンは全国に300万人いる(本人のコラム参照)が、「一番の佐藤慎太郎ファンは自分です！」と自負をする男がいる。坂口卓士だ。
　佐藤の弟弟子にあたる坂口は、デビュー直後から今日まで、偉大な背中をひたすら追い掛け続けてきた。

「僕にとって慎太郎さんは特別な存在。慎太郎さんみたいになれるように、って早く追い込みに変わったし、見よう見まねで今までやってきた。10年くらい前には、付き人のような感じで毎日そばにいさせてもらったこともあるんです。何度も合宿に連れて行ってもらったし、悩みを聞いてもらったりもして…。慎太郎さんは本当に気遣いの人。こき使われたりもしたけど、僕はファンなので嬉しかったですね(笑)。そして何よりストイック。今度の静岡グランプリは1人のファンとして慎太郎さんを応援するつもりです」

　坂口は近年、A級が主戦場となっており、今期もS級点確保は厳しい状況。
　それでも「やっぱり…。戻りたいですよね…。(記念などで)慎太郎さんと同じ開催に出たいですし」とS級への思いを打ち明けた。

「来期(S級点を取る)勝負できるように。それが今のモチベーションになっています」と語る坂口の目は、兄弟子への思いを語る時と同じようにキラキラと輝いていた。(netkeirin特派員)