2021/11/26(金) 11:00 0 0
連日、他を寄せ付けずに逃げ切り連勝を飾った貴志修己。準決での一周22.9秒はS級を通じてもこの日一番速いタイムだったが、「カマシなら練習でも出ています」と涼しい顔で話す。そんな貴志は多くのプロを輩出した市和歌山高〜関西国際大〜社会人まで野球一本。ピッチャーをやっていた。
「大学の後輩でドラフト1位が3人、高校の後輩は今年2人がドラフト1位で指名されました。それって凄くないですか。自分らの時はそんな事はなかったですけどね(苦笑)」。
そこから一念発起して競輪の道へ。「体力には自信があった」とはいえ、当然バンクなどで自転車に乗った事がない最初の1キロメートル独走タイムが1分22秒だそう。「『悪くないな〜』って言われました」。
そして僅か3ヶ月のトレーニングで試験に一発合格したというから驚きだ。伸びしろは計り知れない。
「A級は下積みだと思っています。(石塚)輪太郎さんもそうだしS級で自力でやっている人は練習でも強い。今のままでは前を任せてもらえる感じじゃないし、『いつでも行けます、任せてください』と言えるぐらいまで力を付けたいですね。そして好きな野球をやらせてくれて、競輪選手になる時も面倒をみてくれた親に恩返ししたい」。(アオケイ・市川記者)