閉じる

【競輪祭】新山響平は悔しさいっぱいの準優勝

2021/11/24(水) 07:30 1 10

小倉競輪「第63回朝日新聞社杯競輪祭(GI)」は23日に最終日を開催。決勝戦の北日本コンビは新山響平が惜しくも2着、渡邉一成は4着。両者のレース後の談話を紹介する。

渡邉一成(手前)と新山響平

 先月の寛仁親王牌に続くGI連続優出。5年前の競輪祭がGI初決勝だった新山響平が時を経て、再び北九州メディアドームで躍動した。準決勝に続いて渡邉一成を背に打鐘前から強烈アクション。郡司浩平を斬って前に出ていた古性優作を叩き、果敢に先行態勢に入った。

「初手の位置はどこでも良かった。動きが多くなって北津留さんがどうするのかなと思ったけど、早めに車を下げた方が行くタイミングが来ると思って下げた。古性さんだったし、一成さんが飛び付かれてしまったら自分も苦しくなるので、そうならないようにイエローラインぎりぎりを攻めた。キツかったけど、意外に最後まで踏めた。それにしてもですね…」

 渡邉も飛び付きを狙った古性を振り切って番手を死守。車間を開けて、最終4コーナーでは北日本のどちらかが優勝の青写真ができあがっていた。しかしゴール前、オレンジの勝負服が颯爽とVゴールを駆け抜けていった。奇しくも新山と同じ107期の吉田拓矢だった。

 新山は悔しさを隠せない。「とにかく拓矢に獲られたことが悔しい。強いし、うまいし。もう追いつけないのでは、と思わされてしまう」。ちなみに吉田がGIII初優勝を飾った昨年12月の佐世保記念も、新山が2着だった。吉田のGIII初、GI初優勝を、もっとも近くで見させられたことになる。言葉で表した以上に悔しさでいっぱいだろう。それでも前を向いた。

「手応えはあった。また(吉田に)追いつけるように頑張ります」

 吉田と新山のライバル列伝はまだ始まったばかり。両者が輪界に新しい風を巻き起こし始めているのは間違いないだろう。

 そして19年8月の名古屋オールスター以来のGI優出だった渡邉一成は4着に終わったが、久々の大舞台で存在感を示した。二次予選Bへの繰り上がりはぎりぎりの63番目から、ファイナル前でコマを進めた。

「(番手を)狙ってくるなら古性君だと思っていた。響平がそうさせないように上を走ってくれたおかげで絡まれずに済んだ。響平は準決勝より強かった。自分が3コーナーで波を作れていれば、響平が優勝していたでしょうね。響平が北日本のエースです」

 最後の一文の真意までは計れずなかったが、それほど新山の急成長を感じているのだろう。新田祐大佐藤慎太郎守澤太志、さらには復活をアピールした渡邉一成。そこに北日本の若きエースが誕生。これまで以上に北日本勢に注目が集まるに違いない。(netkeirin特派員)

閉じる

新着競輪ニュース

ニュースランキング

ニュース&コラムを探す

検索する
投票