後ろ攻めからのそのまま主導権をにぎると、瞬く間にスピードを上げて後続をシャットアウト。踏み止めを効かせた緩急自在の逃げを打ち別線を手玉に取った。ゴール後、北津留の1着が確定すると客席からは熱い歓声と拍手が鳴り響いた。今節イチ、客席が盛り上がった瞬間だった。

「よく聞こえましたよ、すごかったですね。頑張れました。腹をくくって先行しましたけど残り1周はいっぱい、いっぱい。でも9Rの小松崎(大地)さんが逃げ切っていたし、ヒデさん(山田英明)と橋本強さんも後ろにいたので残してくれると信じて必死で踏みました」

　深谷知広や平原康多に仕掛けのタイミングを与えなかったプレーには値打ちがある。ここ数年は誘導で参加していた選手とは思えない大胆不敵な立ち回りだった。(netkeirin特派員)