2025/01/05(日) 12:00 0 14
2024年12月24日、神山雄一郎(56歳・栃木=61期)が会見を開き、現役引退を表明した。取手競輪「S鹿島杯・東京中日スポーツ賞(FI)」最終日を白星で終えた翌日のことだった。GI16勝、GIII99勝、グランドスラム、生涯獲得賞金最多29億円超えなど数々の偉業を達成。そんな競輪界のレジェンドの、最後の3日間の戦いを振り返ろう。(netkeirin編集部)
初日のS級予選は関東3車ライン。神山は山口多聞の番手で、3番手に鰐淵圭佑。先行した山口をしっかり追走した神山は、直線で山口に迫るも3着(1着は山口)。関東勢で確定板を独占した。
2日目の選抜戦は6車立て。神山は、ほぼ先行一車・鈴木輝大の番手(3番手は飯嶋則之)。しかし選手紹介の時点で、単騎の中村昌弘がジカで並走となった。レースは鈴木がスタートを取り、周回中からインコースで中村と並走する神山。打鐘で鈴木がペースアップすると2人は激しく競り合ったが、神山は競り負けて力尽き6着に終わった(なお準地元の王者に選手紹介から堂々と外で競った中村は2着を死守)。
最終日の一般戦(6車立て)は、3車ラインで神山は先行一車・真船圭一郎の番手、3番手は2日目と同じ飯嶋則之。別線を突っ張った真船がマイペース先行し、追走する神山。最終バックで4番手に付けていた同期の紫原政文が単騎で捲ってくると、神山はしっかりブロック。そこからタテに踏み最終直線で抜け出し1着、飯島と師弟ワンツーを決めた。
36年間の競輪人生を締めくくった最終日の1勝は、神山の909勝目。自身が持つ現役最多勝利記録を更新し、王者はバンクを去った。
※なおレースは、KEIRIN.JPのダイジェスト映像から視聴可能。