2024/08/27(火) 14:15 0 3
7月から初のチャレンジ戦に挑んでおり今回で4場所目。まだ決勝には1回しか乗っていないが、大崩れすることなく健闘している。降級により点数を持っているため、若い元気な機動型の番手を配置されることが多く、この日も地元のルーキー、小山峻汰に食い下がり2着に続いた。
「オッズを見ると高ぶるよね。走る前のえずくような気持ちとか。そういう緊張感だったり、負けられないって思いは(1・2班にいた)ここ何年もなかった。S級時代をそうだったように」と人気を背負う責任を果たし、気持ちよく汗をぬぐった。
爲田と言えば特別戦線に幾度も出場し、厳しい番手勝負を演じてきたファイターだ。A級でも闘志は衰えることなく、義理人情を大事にここまで戦ってきた。だが、今期はまさかのチャレンジ陥落。それには理由があったという。
「去年は落車が1回も無かったんです。選手になって32年目で初めて。それってとてもいいことだけど、裏を返すと勝負するところで戦っていないってことになる。タテが無いし位置で勝負してきたから、その場所にすらいられなかったっていうのがチャレンジに落ちた原因だと思っています」
もちろん落車しないに越したことはないが、狭いコースを縫ったり、番手に切り込んだりとどうしても際どいレースをしなければならないのが追込稼業の常。チャレンジ降級で、昔の熱い気持ちを取り戻せたのは思わぬ副産物だった。
「まるで気の抜けた炭酸飲料みたく甘々になっていたけど(チャレンジに落ちてからは)ガスを入れ直して今は強炭酸ですよ(笑)。結局オレって1走、1走ヒリヒリする競輪が好きなんです。いわゆる競輪ジャンキー。来期は1・2班に戻れるし、そこまで長いけど気持ちを入れて走ります!」と血気盛んだった。(netkeirin特派員)