2021/01/26(火) 18:00 0 3
今年は責任のある走りで、ほぼ人気通りの結果を残しているS級S班の選手からは佐藤慎太郎と松浦悠士が出場。和田健太郎が欠場となり、松浦が急遽参戦してピンチヒッター以上の存在だ。
松浦は岸和田記念(和歌山)を優勝して、松山記念も決勝まで無傷で勝ち上がった。決勝こそ多少四国チームに遠慮? が見えたが、今年も安定感のある走りを披露していた。普通なら来月の全日本選抜(川崎)に向けて、ゆっくり休養と練習をやりたいところだが、競輪界のピンチと思い、出場に踏み切ってくれた。これが、松浦が松浦である所以である。
慎太郎は大宮記念で平原康多の番手捲りに乗り準優勝。それまでの勝ち上がりは精彩を欠いたが、それでも結果を出したのは流石である。直前まで、沖縄でじっくり仕上げて乗り込んでいる。
注目の一人は、静岡に移籍した深谷知広。それまでは豊橋をホームバンクにしていた。ナショナルチームの沖縄合宿明けで調整ナシだが、思い入れのあるバンクだし、地元戦のつもりで走る。豊橋と言えば、やはり金子貴志が顔役。普通なら深谷との連係は考えられないが、番組マンのサプライズで、2人の師弟連係にも期待したい。
また、話題と言えば山口拳矢だろう。何かとSNSで騒がれているが、まだデビュー半年ちょっとの新人だ。FIで優勝も果たしたし、これから走りは変わってくるはず。うるさ型の地元・吉田敏洋がおり、これまでの走りと同じとはいかない。あとは、どこまで本人の意識改革があるかだ。
地区別に勢力を見てみたい。大宮記念に続いて慎太郎の馬になる選手が少ない。坂本貴史、飯野祐太、2班の小原佑太では心許ない。関東は諸橋愛が中心だが、金子哲大と中島将尊では、かなりのハンデがある。
南関は深谷の加入で雰囲気も変わってくるはず。一番恩恵を受けるはずだった和田健太郎が欠場となり、岡村潤にそのチャンスが巡ってきた。中部は地元の大会だし、竹内雄作、柴崎淳、吉田敏洋、山口拳矢と層が厚い。松山記念のように2段駆けで、吉田が地元記念Vの可能性もある。
近畿は稲垣裕之が欠場になったが、野原雅也が先導役になり、村上博幸が作戦参謀になる。もちろん、脇本勇希が兄以上の活躍をすれば、地区的な魅力は更に増す。
中四国は松山記念に多くの選手が集まったので、松浦悠士は基本的に自力の組み立て。後ろを回るとすれば、ナショナルチームの河端朋之ぐらいだろう。九州は中川誠一郎が欠場。残念SSになった山田英明は孤軍奮闘の戦いになる。