2021/07/30(金) 08:00 0 5
東京スポーツの前田睦生記者がGP・GI・GII・GIII・FI・FIIのレースの中から”思わず唸った”選手をピックアップする「今週の競輪好プレー」!今回は先日記念で連覇を達成したあの選手の好プレーをピックアップ。前田睦生記者の直筆解説と一緒にぜひご覧ください。
稲垣裕之(43歳・京都=86期)が連覇を成し遂げた。GIIIを勝つことすら難しい今。地元記念の利、割増しといったことは時折あるが、いくら父親のふるさととはいえ、連覇とはすごい結果だ。
昨年大会は村上博幸(42歳・京都=86期)が前で駆けるという、展開の有利さがあった。
しかし今年は自力での優勝。何が決勝での1着に結びついたのか…。「自分も含めて、誰かが邪魔をする展開」を想定していたという。
邪魔…。それは中部2段駆け態勢で、優勝が一番近い位置にいた竹内雄作(33歳・岐阜=99期)に対してだ。
海上自衛隊勤務経験のある稲垣だけに、危機管理能力が高い。若いころのように、力だけでもなんとかなればよいが、そうではなくなった時に過去の蓄積が生きた。それでいてなお「何も考えずに走った」。考えるばかりでは勝負どころで仕掛けられない。
今回の好プレーポイントは、レースへの想定に対し、プラス気持ちを前面に出して仕掛けたところだ。残り1周の地点。赤いユニホームは、まさに燃え盛っていた。これが“イナガキ”だ! 、と思い出させてくれる熱い走りに★4つ。
すごいで賞=★★★★☆(星4つ)