過去3年でGII優勝があるのは3名

　まずは過去3年のGII決勝成績を比較してみよう。

　S班は古性優作、脇本雄太、眞杉匠、山口拳矢の4名が決勝に駒を進めた。意外にも眞杉は初めてのGII決勝の舞台となる。

過去3年のGII決勝成績

競輪選手名	回数	勝率	2連対率	3連対率
北井佑季	1	0％	0％	0％
古性優作	3	0％	33.3％	33.3％
眞杉匠	0	0％	0％	0％
吉田拓矢	0	0％	0％	0％
郡司浩平	2	50％	50％	50％
松谷秀幸	0	0％	0％	0％
山口拳矢	3	33.3％	66.7％	66.7％
新田祐大	4	0％	0％	0％
脇本雄太	4	25％	75％	75％

　過去3年でGII優勝があるのは今年のウィナーズカップを制した脇本と、22年の共同通信社杯で優勝した郡司、21年9月の共同通信社杯でデビュー最速GII優勝記録を更新した山口の3名だ。

単騎の新田祐大は買える？ 位置別データ

　次に14日に発表されたコメントをもとに、各選手の位置別成績を表にまとめた。

　決勝の並びは、南関が3車で北井佑季-郡司浩平-松谷秀幸。近畿は脇本雄太-古性優作の2車、関東は眞杉匠-吉田拓矢の2車。同地区不在の山口拳矢と新田祐大は単騎となった。

過去3年の位置別成績

競輪選手名	位置	勝率	2連対率	3連対率
北井佑季	先頭	51.7％	68.6％	76.8%
古性優作	番手	35.6％	62.7％	76.3％
眞杉匠	先頭	28.8％	49.6％	61.9％
吉田拓矢	番手	62.9％	74.3%	74.3%
郡司浩平	番手	45.6％	60.3％	67.6％
松谷秀幸	3番手 以降	0％	17.9％	25%
山口拳矢	単騎	33.3％	38.5％	43.6%
新田祐大	単騎	27.3％	36.4％	45.5％
脇本雄太	先頭	63.8％	75.2％	76.5％

　サプライズ的な並びはなし。単騎の二人は非常に判断が難しい成績だ。ちなみに過去3年で山口は39回、新田は11回単騎のレースがあった。新田は予選から連勝、山口は予選1着、準決2着で勝ち上がってきており、軽視はできない。

短走路との相性がいいのは？

　今回は33バンクの松戸ということで、過去3年の短走路(周長333〜335m)での成績も見ていこう。調べてみると、かなり出走回数にバラつきがあることがわかった。

過去3年の短走路成績

競輪選手名	回数	勝率	2連対率	3連対率
北井佑季	59	57.6％	71.2％	78％
古性優作	21	52.4％	57.1％	61.9％
眞杉匠	42	40.5％	57.1％	69％
吉田拓矢	36	38.9％	44.4％	63.9％
郡司浩平	24	50％	75％	79.2％
松谷秀幸	34	26.5％	55.9％	61.8％
山口拳矢	31	45.2％	54.8％	61.3％
新田祐大	37	40.5％	64.9％	75.7％
脇本雄太	16	68.8％	75％	75％

　北井佑季と眞杉匠は短走路の出走回数が多い自力選手であるため、“攻略法”を心得ているかもしれない。一方で脇本雄太は成績は良いが、出走回数が非常に少ないため注意が必要だ。

　短走路での成績が際立つ北井と郡司浩平が連係するとなれば、南関優勢に見える。さらに単騎戦となる新田祐大も、短走路の頻度・成績ともに申し分なさそうだ。新田がグランドスラムを達成したのが短走路の前橋(22年寛仁親王牌)であったことも記憶に新しい。

　いかがだろうか？ サマーナイトの優勝賞金は1500万円で、記念競輪の約3倍となっている。賞金争いで苦戦している選手たちは少しでも多く賞金を上積みしたいところだろう。短走路を攻略して“夜王”に輝くのは誰だろうか？

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