2021/07/18(日) 07:30 0 5
函館競輪GII「第17回サマーナイトフェスティバル」が17日に2日目を開催した。準決勝7Rで白星を挙げた阿竹智史と3着の小倉竜二が師弟で優出。両者の喜びの声を聞いた。
準決勝7R、松井宏佑の番手にはまった清水裕友が早めに番手発進。3番手の小倉竜二が、好スピードで捲ってきた野原雅也を的確にブロックし、清水に乗った阿竹智史が連勝でビッグレース初優出。清水が2着、小倉が3着で中四国ラインが上位を独占した。そして、 阿竹と小倉の師弟コンビがそろって決勝進出となった。
師匠の小倉は、弟子と一緒のビッグ決勝進出に「夢だったのでね。やっと叶った。うれしいね」と相好を崩した。初日に続き、絶妙なブロックが効きまくっている。「スピード的に、のみ込まれてしまう感じがした。阿竹の横まで行ったらヤバいなと思って。良かったですよ」。清水の頑張り、そして小倉のナイスなお仕事がライン決着に導いた。
弟子の阿竹はデビューから17年目で初のビッグ優出。しかも、師匠の小倉と一緒なのだから喜びもひとしおだ。「素直にうれしいです。小倉さんが前を回してくれたし、清水君と師匠のおかげ。でも昨晩から頭が痛かった。いろいろと考えちゃって。前がS級S班だし、後ろが師匠。緊張した。師匠は“好きにせえ”と言ってくれたけど、そんなわけにもいかないしね。決勝は(師匠が)前を回ってくれないかな…」。最後はそんな言葉が飛び出すほど、重圧を感じていた。その分、喜びも大きいはず。
決勝は清水裕友-松浦悠士の中国ゴールデンコンビに、阿竹-小倉で続くことに。GIIの決勝で4番手を固めてしまうのも小倉らしいし、4番手とは言わず、かたくなに「阿竹のハコ」とコメントしたのも小倉らしい。“弟子の後ろ”で走れる喜びが伝わってきた。
阿竹に、“どんな決勝にしたい?”と言葉を投げかけた。答えは「迷惑を掛けないように」。これも阿竹らしいといえば阿竹らしい。徳島商業高校時代は、甲子園でホームランを放ったこともある元スラッガー。“甲子園のホームランとどちらがうれしかった?”には「野球は責任がないからね。その分、今回の方がうれしい」。ひとまず、阿竹にとって最良の一日だったのだ。(netkeirin特派員)