2024/06/11(火) 19:00 0 2
「高松宮記念杯競輪・パールカップ(GI)」の初日が11日、岸和田競輪場で開催となりました。前検日に続き、ケイリン女子部・二宮歩美部長が現地で潜入取材を敢行!今回は開会式の模様やレース後の選手たちのコメントなど、開催初日のレポートを盛りだくさんにお届けします!
今日も快晴! 絶好の競輪日和の中、いよいよ始まりました、高松宮記念杯競輪。へへへ、今回はなんと言っても“潜入取材”が出来る立ち位置なんで、その特権を活かして朝イチからカメラマンさんに交じって開会式に参加して参りました。
18年近くも競輪界に携わっていますが、バンク内からこんな特等席で堪能したことがなかったので、珍しく新鮮な気持ちに。まだまだ私が知らない角度からの視点があるんだなと刺激を受けるのと同時にまだ勝手がわかっていないので、失礼がないように慎重に存在感を消しながら同席していました。
開会式には岸和田市長のご挨拶もありましたが今開催、実は前検日のガールズ集合写真にも参加されていて、開会式、パールカップ表彰式に最終日の表彰式と4回参加されるとか。
岸和田市の中でも1年に1回の競輪場での大きな開催ということもあって、しっかりそこはスケジュールに組み込んでいるそうで、この大会の注目度の高さが伺えました。
そして選手宣誓には地元GI初出場の福永大智選手と日野未来選手が登場。初々しく、たどたどしい立ち振る舞いに先輩の選手代表メンバーから笑いや笑みがこぼれるシーンも。
「選手宣誓のために練習したのに、突然ポンと飛んじゃって。焦ってカンペを見たらその文字が小さくて焦った(笑)。出来るなら、もう一回やり直したい。」と福永選手は話していました。
さて、初日! とにかく男子の選手たちが口々に言っていたのはスタートの話でした。後ろ攻めになるくらいならとにかく前や前中団をとりたいようですが、オープニングレース1番車の北井選手ラインですら、スタートが取れませんでした。
「前が取れていればもっと単純なレースができた。スタートが早くないので発走機から思い切って出てみてとれたところから。前中団からになり、吉田選手の突っ張りもあるかな?と思いながら、緩んだら行く準備をしていた。レースは見えていて出切ってからはゴール目指して踏み直すペースも考えながら走った。オープニング1番車で1着ではなかったが、いいスタートは切れた。でも、仕掛けどころがよければラインで決まっていたと思うので、これから明日に向けて、仕掛けどころやペース配分を意識してレース映像を見ます」と北井選手はレースを振り返っていました。
同じく、新山選手や守澤選手、大森選手もラインで決まったもののスタートを取りにいったようですが、とれなかったことをそれぞれの選手がインタビューで話していたのが印象的でした。
そして開催前半のメインでもあるパールカップ。通常開催だと2日間ポイント上位が決勝ですが、今回は基本3着までが準決勝に勝ち上がれるだけに、どの選手も通常通りの走りとはいかないようです。特に印象的だったのは日野未来選手。
奈良競輪GIIIのトークショーでもパールカップを研究して、自力や先行ではなかなか勝てないことを学んで、自在性も取り込んでいきたいと話していましたが、実際にイメージしていたレースに近い走りができていたように見えました。
日野選手は「走る前までは気持ちが前のめりになって先行したいと思ってしまう自分がいた。実際のレースになったら中団から立ち遅れないように、児玉選手を意識しながら、こなければ捲り、きたら出来れば番手に飛びつきたかった。いつもなら前を取りにいっちゃうがGIは別物。後は3番手から追い込んだが、差し脚をつけないとこのクラスだと3着止まりになってしまうのが課題」と話してしました。
これがポイント性での勝ち上がりなら、初日にもっと思い切ったレースや風を切ることもできるだろうし、2走目での修正も可能だと思います。ただ、パールカップは勝ち上がらなければ意味がない。そのためには動きたい気持ちをぐっと堪えていざとなったら「送りバントのようなレース」も必要になることもあるようです。
またこのクラスになると特に西の選手は動ける選手で混み合っていて、レース展開をイメージして対策を考えることすら困難だとみんな口々に言っていました。なので、考え過ぎるよりもいっそのこと開き直って何も考えずに臨むことも大事になってくることもあるとか!?高松宮記念杯(ポイント制)とパールカップ(勝ち上がり)の特徴も踏まえて、それぞれ2日目以降も考察していきたいです。